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2007年8月16日 (木)

きれいになった、東京の空

 この夏、福島移住以来、この季節としては初めて東京へ里帰りをした。
 クルマを相模原の友人に拝借していたのだが、彼のところで、別のクルマ、しかも車検たっぷりなのが不要になったのを呉れるというので、交換がてらの帰京である(いやはや、クルマも無料(タダ)で手に入る時代になったのね)。
 8月12日、日曜日。往きは、彼から拝借していた昭和57年の「ミニカエコノ」。この猛暑の中、エアコン無し。当然窓全開で、いつもの如く国道4号線をひたすら南下。お盆渋滞の逆で、こっち方向はいつもよりむしろ快適に流れる。埼玉に入ったところで、相模原への道程に悩み出す。国道16号で行けばほぼ一本道なのだが、途中、大宮・川越あたりで混みそうだし、風景も単調で、あまり魅力的でない。今日はお盆の日曜日、こんな機会は滅多にないから、都心を串刺しにして向かおうと決める。越谷草加あたりの渋滞に大汗になりながら、さらに国道4号を南へ南へ・・・。
 都県境をまたぎ、東京都に入ったらさすがお盆で、埼玉よりも流れがスムース。千住〜上野駅前を通り過ぎ、御徒町の多慶屋前で赤タン半固定。そのとき、右側から、ふっ、と爽やかな風が吹いてきた。
 あのあたりを走ったり歩いたことのある方ならわかると思うが「御徒町多慶屋前」とは、首都高1号線がすっぽりと一般道の上を覆っているところである。真夏の東京都心、しかもそんなむさ苦しげなところで、涼風を感じようとは・・・。風に埃っぽさ、排気ガスっぽさがない。爽やかさは温度のせいだけではない。
 その後、日比谷の皇居のお堀と石垣、三宅坂の国会議事堂、最高裁を左右に見てR246に入り、渋谷の町並みを抜け、がっちり東京見物を済ませた気分で再び首都高下へ。全開の窓から入ってくる風は相変わらず爽やかさを失わない。道の名が玉川通りから大山街道に変わるころから、フロントスクリーンには、オレンジ〜紺色のグラデーションに染まった雲ひとつ無い夕焼け空に、くっきり黒々と横たわる丹沢連山が映し出される。小さな福島盆地に暮らすようになって以来、たまに帰ってくる関東平野の広々とした空に、いつも開放感を味わうのだが、今回はひとしお美しく、大きな空であった。
 東京のディーゼル規制が功を奏してきたのか、空気がきれいになったと実感したものである。友人や家族にそう云うと「お盆でクルマが少ないからね〜」と返されたが、決してそれだけではなさそうだ。なにしろ、9時間にわたっての真夏の窓全開走行にもかかわらず、額にいつもの「どす黒い塩」が、かけらもつかなかったのだから・・・。

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コメント

ご無沙汰してます!
こちらに来てたんですね。
空気きれい。。。。
どうなんでしょうかね?

ずっと住んでるとわかんないですが、先日1週間程北海道に帰省しその後帰京した時は肺が苦しくなりました。
ま、仕事柄排ガス吸ってるっていうのもありますがw

そのうちゆっくりお会いしたいものですね。
オヤジも含めて。。

投稿: ヨコヤマ | 2007年8月17日 (金) 23時29分

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