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2009年4月12日 (日)

“新作”にチャレンジだ。

 昨夕、5時から飲み始めてしまい、あっという間に撃沈したのだが、夜中の12時前にポッカリ目が覚めて、眠れなくなってしまった。本を読んでもダメ。ジョニ赤舐めてもダメ。煙草吸ってもダメ。本には集中できず、まだ酔っているし、煙草は定量を超えたし、全面的にお腹一杯状態。もう何も入らない。
 やむなく本棚を漁っていて、ふと思いついた。
「そうだ、前から考えていた“新作”のメモを作ろう!」
 入力する余地がなくて眠れないのだから、こういう時は出力だ。参考書をひっくり返し、自分の記憶を色々引っ張り出すこと3時間。明け方になってようやく眠りにつけた。
 落語を再開してたった半年。まだまだ噺の基礎も出来てないのに、それどころか着物の着こなしすら最悪な癖に、オリジナルの新作とは、それこそ無謀の極なのだが、やりたいと思ったことをすぐ実行に移せるのがアマチュアの気軽でいいところ。
 ところで、新作といっても、現代物ではない。落語を再開した時からず〜っと考えているのだが、江戸時代の、福島県の、ある偉人の噺をしたいのである。その名は、会津松平家初代の、保科正之(ほしな・まさゆき)公。江戸で生まれて、最後は会津に移った、という、おこがましくも云ってしまえば私の大先輩。福島に移住してきてわりと初めの頃、中村彰彦さんという作家の本で出会った。「華のお江戸」といえば、なんと云っても“元禄時代”であるが、ひとつ前の世代で、いわばその基礎を築いた人物である。
 ところが、この正之公、いたって地味な存在で、福島でもあまり知られていないようなのだ。歴史に詳しそうな何人かに話をしたけれど「へ〜、誰、それ?」という反応。会津と福島は別の藩だから、仕方がない面もあるけれど・・・、いかにももったいない。ところが、この正之公に、今、ちょっとした波が来ているのだ。正之公が最初に領した、信州高遠の町が中心になって「正之公を大河ドラマに!」という運動が起きている。もちろん会津にも、それに呼応した活動がある。署名運動も行われていて、昨夏、正之公の祀られている猪苗代の土津神社(はにつじんじゃ)に参拝したら、帳面が置いてあった。もちろん喜んで署名してきた。
 だから、だから、これ、今やっとかないと、ましてや大河ドラマに決まっちゃった後だったりすると、なんだか世間の流行を追っかけているように見えてしまうだろう。それは嫌なのだ。ほんの少しだけど、先走っておきたい。今年の大河ドラマは東北が舞台になっているから、来年は多分来ない。でも、近々来そうな気がしてしょうがない。ここのところの大河ドラマ、歴史上では地味な人が扱われているから・・・。
 そして、正之公がゴーサインを出してできた、大きなものが、今も東京に遺っている。それは「玉川上水」。私は、玉川上水経由で配水されてきた水を飲んで育った。この玉川上水の建設にゴーサインを出した時、正之公は、今の私と同じ歳、42歳だったのだ。これも「今やっておきたい」理由。
 しかし、メモを作っていて思ったが、なかなか道は険しそうだ。講談になら、すんなり持っていけるようなエピソードが一杯あるのだが、私には講談の経験が(演ることどころか観たことも)ない。だから、やっぱり落語にしか持っていけない。笑いの少ない(どころか、全くない)噺になるのは間違いないけど、それはそれでいい、お客様に、正之公の存在と事績のわずかでも伝えられれば。ただ、一番のネックは・・・「落ち、どうしよう!」
 落ちがなければ落語にならないもんなぁ。高座で「歴史の授業」やってもしょうがないし・・・。
 悩みはつきねど、なんとか年内には、昨夜手を付け始めた噺はまとめたい。
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 よ〜し、これで「有言実行」だ。創るぞ〜!

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コメント

地噺にしたらいいかもです。
とんぼ兄さんがうまいところの時事ネタがはさめそうだし、くすぐりになりそう。
そして、読んだところ、出世噺になりそうですね。
子別れのように一部二部三部に分けて作ってみたらいいかも。
落ちは噺の流れで仕込みを入れればダジャレ落ちでも考え落ちでもいけそうですね。

ヨネスケさんはメジャーリーグを日本の話芸で一席丸々語って、しかも、やっぱり地噺だったので、
そんなスタイルありだと思います。

私も今、芝居の新作を書いてます。書くのは楽しいですね。

投稿: 新作! | 2009年4月13日 (月) 11時21分

新作!
って名前のとこなってるのゎ私です。
間違えた。。。
粗忽ですねぇすいません。

投稿: さおり | 2009年4月13日 (月) 11時24分

さおり様、毎度どうもです。一応サゲらしきものは見えてきました。史実に全く基づかない創作で、「三方一両損」ぽいのが(苦笑)・・・。
ところで「時事問題」はマクラにはいいのですが・・・。次の元気寄席で「つる」を再演するつもりなのですが、「麓寄席」で掛けた時のは時局をがっちり組み込みすぎちゃった上に、半年近く経つとギャグにならないものばっかりで、もう直すのが大変。古典落語の本筋は、あまりいじっちゃいけないのかもしれませんね。だって、基本を、上手に演れば(そこが最大の問題ですけど・・・^^;;)、十分におもしろいんですから。

投稿: 卓 | 2009年4月19日 (日) 16時18分

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