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2009年6月10日 (水)

自転車って、スゲェ!

雇用調整休業。金はないし、ほかにやることないから、噺のネタ仕込み。
子供の頃、さんざ読んだ「偕成社・少年少女名作落語」を、図書館から借り出して、読んでいる。

明治初期の、東京〜大阪の道行きの描写があった。当時、鉄道は「新橋〜横浜」「大津〜大阪」しかない。間をつなぐ横浜〜大津の行程は過酷だ。人力車や船を駆使し、車や船の行ってくれないところは徒歩。大阪に辿り着くのに六日を要した、という。

実は、これに近い旅をしたことがある。東京郊外の我が家から、太平洋岸に南下、一路西へと、豊橋へ向かった……、自転車にまたがって。
初日の宿は、今「焼そば」で名を揚げた富士宮。行程160キロ。名立たる天下の嶮「箱根」越え。湯本から旧道に入り、湯本温泉を過ぎた辺りで脚がつって、車に轢かれそうになったっけ。峠のてっぺん「静岡県」の標識が見えたときは、感激したなぁ……。
翌日も同じく160キロ、御前崎経由、浜名湖まで。平坦だと思っていたらすっかりあてが外れ、海岸のアップダウンのきついこと。おまけにずっと向かい風。「自転車の平均時速20キロ×8時間」という単純計算だけで予定を組んだ自らの迂闊さに泣きそうになりながら、なんとか充分明るいうちに宿到着。あんまり日焼けをしてたので、同宿のアメリカ人に、インド人と間違えられた(…笑)。
三日目。晴れて愛知県入り。その時の私のプランは、そこから天竜川沿いに北上だったから、東海道と別れた。

しかし、ひたすら西を目指す旅であったら、その日は岐阜か大垣泊、次の日には大阪に入れていただろう。つまり、明治時代の「最速の旅」より、ほぼ二日短縮していたわけだ。しかも、使うエネルギーは「自らの体力だけ」という自転車の旅。改めて「自転車って、スゲェな!」と、意識を新たにした次第。

先日、学生時代の友人が今月、勤続20年の特別休暇を利用して、自転車での北海道縦断ツーリングに出かけるヨ、というメールをもらった。まったく羨ましいかぎり。どう転んでも、私にはもう「勤続20年」なんてメはないし。でも、みんなそうやってがんばって来たんだなぁ。
そんなやっかみ半分だけど、ぜひ、たっぷり、楽しんで来てちょうだい! 道中、事故のありませんように!

そして、自分自身へ。

「そんなに、生き急いでどうする? 落ち着け!」

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