三本の矢
ある程度の歳の人なら、大概ご存じの、毛利元就のエピソード。
三人の息子に、矢を持たせ「これが折れるか?」と尋ねる。三人は苦もなくポキンポキンと折ってみせる。「では、これではどうじゃ」と、父・元就が取り出したのは、3本をからげた矢。これは容易に折れない。そこで元就、のたまった。「一本なら易々折れても、三本まとまったらそうは行くまい。じゃから、兄弟力を合わせ、毛利の家をもり立ててくれよ」と。
去る正月に帰省したとき、母が「大事な話がある」という。何かと思ったら、都営小平霊園の抽選に当たった、とのこと。
これが、フツーの、いわゆる一般的な墓ではなくて、お骨を持ってくと、職員が預かって、程なく廟内に合葬しちゃう、すなわち、ブンばらまいて散骨するという、そういう場所。
「いくらいくら払って手続きしたからね」という金額が、パンフレットの「基本料金」よりだいぶ高かったから、オプションの「墓誌」への名前彫り込みでも頼んできたのでしょう。
「たまには線香上げにこないと承知しないよ!」と云われたけれど……。
息子たちに負担をかけたくないという、いかにもわが母らしい思いやりなのでしょうm(__)m。
おかげさまで、好き勝手ばかりしている、ドラ息子です。
ところで、長屋の羅宇屋のじいちゃんのお骨は、結局どうなっちゃったのかな。
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