楽しむ者に如かず
昨夜、「胡桃の会・すずらん寄席」を、かぶりつきで観覧して参りました。
今夜の三遊亭遊雀師匠、またまたノッてました。「崇徳院」と「花見の仇討ち」二席。プロの噺家さんは、座布団に座ってマクラの間に演題を選ぶというけれど(まぁある程度、候補を睨んで上がるのでしょうけど)、これまで福島でうかがった6席中、マクラで本題がわかっちゃった噺、皆無。しかも、一般ウケする軽い噺なんてひとつもなく、「落語独特のワールド」へ、客席の皆さんをにご案内、本格古典噺をぶつけてこられる上に、至って丁寧な噺運びで、退屈どころか大爆笑を催す。
やっぱり年中無休の寄席でもって、20年以上に亘って暮らしているからこそ、できることなのでしょう。
それにしても、遊雀師匠、楽しんでいらしたようで…。噺の中に、梅さんのお団子を登場させてPRするは、トリのあいさつで、東海道さんを呼ぶわ、終演後はお団子の売り子になってるわ……。
塾の講師をやってた頃に、生徒さんたちに“これを知る者は、これを好む者に如かず、これを好む者は、これを楽しむ者に如かず”なんて「論語」の文句を説教して気取っていたっけが、それを、昨夜は実地で拝見して、感無量。
近ごろ、色々やっていて、自分が、端から見ればバカみたいでも楽しい思いでいると、周りの方々が、しっかりその通りの反応をくれることによく出会う。これは、うれしい。
だから、どんな状況でも、「そこに常に楽しみを見いだせる」自分でいたいなぁ。
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