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2010年5月29日 (土)

栄川と、花春

栄川と、花春
まずは、以前の記事の訂正を。猪苗代の「栄川」は“サカエガワ”でした。勉強不足の段、お詫び申し上げます。その印に、今度は猪苗代の栄川、一升買って、しっかり味わわないとね(笑)。

さて、今日の一本は、写真の「花春・粕取焼酎」。

焼酎ブームといわれている昨今だけど、なかなか「粕取」にはお目にかかれない。
ワタクシに「粕取焼酎」への憧れを植え付けた下手人(?)は、かの、小泉武夫先生。小泉先生が文章に描く(敢えてこの字を使います)粕取焼酎、旨そうなことったらない。

幸いなことに、福島県内なら「栄川・秘酎(若松の栄川で造っている粕取)」を、手軽に手に入れることができる。これはなかなかステキな風味と香りで、値段もまあまあお手ごろ(ただ、上級バージョンの「秘酎・ゴールド」は、メッチャします……もちろん味わったことありません…)。ワタクシイチ押しの「焼酎」。

一昨日、お酒の買い出しに。たいがい、店中の酒瓶を一通り見回して、値段に溜め息をつきつつ、結局、いつもの安酒を買ってくるのだけど……。

パッと、眼についちゃったのね、コレが!

店をさらに2周して、清水の舞台から飛び降りました(笑)。

コレが、見事に「花春路線!」


以前「栄川」と「花春」の“普通酒”の呑み較べをしたことがある。
「栄川」は、スッキリしてクセがない。無難で呑みやすい。一方「花春」は、「うぉ〜、これぞ日本酒!」という風味が豊か。
このふたつの蔵、同じ町内といっておかしくないくらい至近にあるのだけど、ひょっとするとそれだからこそ、競って真逆の味わいを醸しているところがおもしろい。
で、粕取焼酎も、お互いモロにそれなのだ。栄川・秘酎の「スッキリ・上品」に対して、花春粕取は「これぞ粕取だ!」とめいっぱい主張する。
粕取焼酎を造るとき、酒粕に蒸気がよく通るように、籾殻を混ぜるそうだ。花春粕取を含むと、フッと籾殻の匂い、よく乾いた稲ワラの匂いがする。

晩秋の雲ひとつない青空の下の、無事に稲刈りを終えた田んぼ。脱穀が済んだワラの束の山に背中を預けて、働いた汗が引くままに、抜けるような青空を眺めながらの、トロリトロリとした昼下がり……。

花春粕取は、そんな幸せな気分にさせてくれます。

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