相撲場風景
昨日(22日)東京へ出かけて“とんぼ帰り”してきた。もちろん、大相撲を観に行ったのではない。
高校の同級生の結婚パーティーで。
福島移住以来初めてとか、十年以上ぶりで会った仲間と、積もる話で盛り上がったが…。その中で当時のワタクシの「落研」の話が出た。文化祭の寄席で、出囃子カセットの操作をやらされた、やら、サクラをやった…etc.
それで、彼らに「サクラ」で客席にいてもらったとき、ワタクシどうも「相撲場風景」を演った、らしい。
聞けば、それが彼らにとっての「初・ナマ落語」…。
“どうも……らしい”と書いたのは、好きな噺だから、粗筋や断片を聞けば何の噺かわかるのに、セリフ回しどころか、演ったことすらすっかり忘却していたから……。
帰りの新幹線の中で、高校時代の「落研」活動の記憶をさらってみたけれど、これがまたヒジョーに怪しい(苦笑)。いやしくも、学校公認、生徒会からわずかながら予算も貰ってた「部活」。だから、曜日を決めて、週一くらいは、どこかの教室で稽古会をやってたような、おぼろな記憶がなくもない。文化祭で教室ひとつ借り切って寄席を開いていたのは確かだ。しかし……。
そこで何の噺を演ったのか、その噺のセリフ回し共々、綺麗サッパリ憶えていないのだ。
若さに任せて、ヤミクモにウロ憶えの噺を、一発勝負で演ってたに違いない。だから、細かいところは、みんな蒸発しちゃったのだ。
ところが、演り損なって、ジクジたる思いをした憶えもないところをみると……。
しっかり稽古をして演ったか……、半分あきらめの境地で気持ちがイイカゲンだったから、失敗を悔しいとも感じなかったのか……。
正解は多分、後者だ。
でも、そんな高座でも、お客さんには、30年近くも忘れ得ない印象を与えちゃったりするのだね……。これは責任重大……。
先日、あるところで子どもたちの前で一席演る機会があった。さらに再来月、別の場所での「子どものための落語会」のオファーもいただいた。
端くれの端くれだけど、アマチュアだけど、素人だけど……、でも「落語」という、わがニッポンの伝統芸のひとつを、次の世代へ引き継ぐ役を、ワタクシも、ほんのチョッピリだけど、担っているわけだ……。う〜ん、こりゃあ、オロソカにできないゾ……。
じゃ、どうしよう。
その時その時のベストを尽くす、自らもそれを楽しみながら。
それしかないかな。
明後日はワタクシにとって5回目の「信夫の麓寄席」。御来場のお客さま、演者、スタッフ全員が「楽しかった!」と喜べる会になりますよう、ベストを尽くしてまいります!
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