やっぱりライヴ
ドボルザークの交響曲第9番「新世界より」。
とても好きな曲。若い頃に親友からもらったテープを擦り切れるほど聴いた、タクトを揮る真似をしながら……。
つい数ヵ月前、ひょんなことから、ドボ先生が、筋金入りの“鉄”だった、というエピソードを知った。自分の全ての楽曲の著作権と機関車一両を取り替えられたら嬉しいと語っていた、とか、アメリカに渡ったのは大陸横断鉄道に興味津々だったからだ、とか、ニューヨークでの日課が駅での車両チェックだった、とか……。ワタクシがドボ先生と同じような立場に立ったら、全く同じコトを思って、しかも実行しそう……(苦笑)。
さて、その“大陸横断鉄道”に魅かれて渡米したドボ先生が、現地で作ったのがこの「新世界より」。
何年かぶりに、昔、親友からもらったテープを引っ張り出して、聴いてみた。
全編「汽車」じゃん、コレ!(笑)
もちろん、そういう先入観で聴くからそう取れてしまうのに違いないけれど……。
しかし、ドボ先生がニューヨークで初めて見聞したであろう“雑踏”の空気をも、ワタクシは感じた。よく「高度経済成長期の映像」として流される、新宿駅のラッシュの様子……、もちろんワタクシ自らも経験した通勤ラッシュ……、そしてそれが一段落したターミナル駅の、一抹の静けさ(夜勤でいささか残業した“明け”の西武池袋駅で見たような)……。
国境を越え、時代を超えて、具体的なイメージ(視覚像のみならず音、匂い、触感と云ったものまで含めて)を、聴く人観る人の脳裏に鮮やかに甦らせる……。
コレこそが「古典」であり、それを再現してくれる演者が「名人」なのでしょう。
ホントは色々やらなくちゃならないこともあるのだけれど、矢も盾もたまらず……。ワタクシ今度の日曜、急遽「新世界より」のライヴ演奏を、東京へ聴きに行って参ります。
本当なら青春18きっぷで行きたいところだけど、諸事情により、バス往復にて…
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