噺納め
本日の「第14回・中央寿寄席」にて、ワタクシ“とんぼ”は、今年の“噺納め”。
一杯飲りつつ「独り反省会(……、毎晩のことだが)」。
今日は「目黒の蛸薬師」。当初「時そば」にするつもりでいたのだけれど、今月に入って気が変わった。きっかけは通勤途上の稽古。我が家の前から「時そば」をしゃべりながら行くと、あづま陸橋のあたりでサゲになる。
もう一席稽古をしようか、と、再演を狙っている「味噌蔵」をしゃべりはじめるのだが、大体、里方を出た旦那が定吉にぶつくさ叱言を言い始めるところで到着してしまう。始業まで余裕をもって着いているから、別に会社のPでそのまま続けてもいいようなものだが、停まっているクルマの中でしゃべるのは、どういうわけか気恥ずかしい(……信号停止も上に同じ)。途中でやめて職場へ向かうのだが……。
これが、ものすごく、フラストレーションになる。独り稽古とはいえ、途中まで盛り上がっていたのを、フィニッシュ無しで終わっちゃうと……ね(笑)。
で、ある日「あ、この時間なら“蛸薬師”できるじゃん」とふと思って……。見事フィニッシュ!
で……ワタクシ「お猿さん」になっちゃったのだな。
理屈は後からなんとでも付けられる。今年のワタクシの落語初高座が「蛸薬師」、締めが「蛸薬師」、思い出深い演目が、やっぱり“仙台落こん”で掛けた「蛸薬師」。今年は保科正之公、生誕丁度400年。来年の大河ドラマが「お江さま」……。こりゃ、蛸薬師にするしかあるまい……。
ただ一つ、大事な視点が欠けてた。お客さまが何を求めて集まってくださるか……。策は弄したけれど、出演前の楽屋で、ようやくそれにハッキリ気が付いちゃった……。
でもそこは「天狗」の悲しさ……。今更稽古のできてない、他の噺に振ることもならず……、強行突破と相なった。
狙い所で笑ってはいただけたけど……、おまけに漫太郎師匠が、すばらしいフォローをしてくださったのだけど……。大多数のお客さまには、申し訳ないことに……。
蛸薬師さま、そしてわがオヤブンが「な〜“卓”よ、世の中、そう甘いもんやおまへんで〜」と、お告げをしてくれたのだろう……。
早いもので、来年、ワタクシも「ふくしま落語の会」3年生。
何をやろうかな〜。何ができるかな〜。
って、とりあえず、年明けの「信夫の麓寄席」で演るって云っちゃった「二番煎じ」、何とかせいよ。
……ごもっとも、ごもっとも……
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