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2011年3月31日 (木)

待てば海路の日和有り

今朝は……雨。バイクもバスも心許ない。仕方がない、一往復分残ったクルマのガソリン、使いきってくるか……。
観念して出発。ただ「給油渋滞」に捕まりたくないので、普段より30分以上、早発。
 
我が家目の前のスタンド……今日は休業か。渡利大橋の、たもとのスタンド……30台くらいかな? あづま陸橋〜民報社〜八木田橋、行列、無しか……。
 
モスバーガー手前右側、N石M社のスタンドにも「入荷予定無し」って出てるし……出てるし……出てるし!? 従業員のお兄さんが!
 
慌てず、気を落ち着かせてUターン。赤信号で停まっているうちにさらに観察すると、お兄さん「緊急車両限定」なんて持ってなくて、フツーのクルマに「いらっしゃいませ」ポーズしてる。
 
 
普段の通勤ルートで、しかも一度として行列に並ばずに、満タン給油できちゃったワタクシって……?
 
 
昨日のバスもそうだけど、ツイてるのかなぁ。
 
 
昨日は「こりゃヤバイ」と思って、東西地下歩道を脇目も振らず走ったから、間に合った。
 
昨日バス出勤にしたのは、夕方から雨の予報だったから。今週の出勤日があと4日。雨の中、バイクは御免だ。放射能? 何、それ(笑)。そんなのより、ヘルメットがボロいから、雨滴で視界が全く利かなくなる。その方が、余程危険だ。マイクロシーベルト? 何だ、それ? レムじゃダメなのかい。ちなみに「レム」は“冷蔵貨物車15トン積”だけど。
 
ベクレルっちゃ、何よ? 同じ云うなら“キューリ、いや、もとい、キュリー”の方が、馴染みもあるし、美味しそう……。
 
 
これ以上やると、顰蹙買いそうなのでやめますが。
 
 
とにもかくにも、ワタクシは、東北関東大震災の被災地で暮らしていながら、給油行列に並んだことがなく、しかも、現在「液状化」で閉園中の某テーマパークに一歩も足を踏み入れたことのない、いわば“天然記念物”になっちゃった。何だかなぁ。

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2011年3月30日 (水)

バスにノルカ

バスにノルカ
ガソリンが、クルマ一日分、バイク一日分になった……ので、今日は“バス通”。

休日ダイヤなので、いささか不便だけど。

家の前からのバスは大混雑。おまけに少々渋滞していて、駅到着が遅れた。乗り継ぎ便の時刻ギリギリ! 東西自由地下通路を走って地上へ出たら……。そこへ職場方面行きバスが! 間一髪セーフ!


さて、わが職場前を通るバス“自由乗降区間”になっていて、職場の真前で乗り降りできるのだが、敢えてワタクシ、この写真の停留所で乗り降りすることにしている。
だって……30円、高くなっちゃうんだもの!

まぁ、最近、あんまり歩いてないから、ちょうどいいかもね。

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2011年3月28日 (月)

檀流クッキング

檀流クッキング
この本の紹介を、このブログでしたことがあったか、記憶が定かではない。パソコンでネットにつないで検索すれば、一発で判るのは解っているけれど、それをするのが面倒だ。ままよ、およそ400ある我がブログのページ、既にダブリネタには事欠かないだろう。だから、強行突破。

昨日の日曜日。
アルバイト先からは、大地震以来電話一本ナシ。
ガソリンは、そろそろ渇々……。
図書館も学習センターも、みんな休館。

まぁ「せっかくの機会だ!」と考えることにして、ひたすら“省エネ”に取り組むことにする……要するに、自分の身体を省エネモードにして、ひたすら寝床で枕を担いでた。

「オイラが列に並んだり、買い占めをしなければ、他の、それを真剣に必要としてる人に回るんだ!」と、見得の一つも切りたいところだけど、本音はただ、面倒臭いだけ(苦笑)。

退屈で、……退屈で、……ファ〜〜ア、ならない。

“晴耕雨読”というが、晴天の中、未だ片付けのままならないところから、何か引きずり出して、ココロの糧にしようっと……。

そこで、我が家の瓦礫の下から引っ張り出したのが、この本。

タンドーのおっさん一押しの“料理本”。ところがワタクシが村山神明のネオライフスペースに出入りしてた時には、おっさんの手もとにこの本はなく……地元の古本市で手に入れたのを貸したところが還ってこない……ので、ワタクシ、業を煮やして新本を購入、貸したものはおっさんに遣った。

この本を元ネタにした食い物を、色々作って喰ったっけ。丸鶏の埋め焼き、筍の竹林焼き……。

改めて読んでいて、今回、目についた一節を引用しよう。
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 「焼餅(シャオピン)」は北支の石門(シーメン)の町を歩いていた時に、空襲になったから、一軒の店の中に退避して、やがて、その店でつくりはじめられていた「焼餅」のつくり方の面白さに、一日中見とれていたものだ。日本に帰り、オフクロと二人でつくってみたら、造作もなく同じ味のものが出来上がるし、終戦直後、何一つ、菓子らしいようなものが無かった時に、これをつくっては、食べた。【( )内はふりがな、ワタクシの付加】
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引用紹介するだけにして、あれこれ語るまい。だけど……。
生命の力ってのは、したたかだな。

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2011年3月26日 (土)

コレもか〜!

コレもか〜!
今朝、ネットでニュースを読んでたら……。
「JT、4月1日から10日間出荷停止」(@_@;)。

ただでさえ、品薄だったのに……。
一日の本数が少ない(5〜7本)ゆえに、しかもキツイものを好むがゆえに、なかなかタバコを手放せないワタクシ。今(3/26夕方現在)、手持ちはこれだけ。
勤め帰りにめぼしいところを覗いたけれど、ことごとく品切れ。やっぱりなぁ。

一日3本に絞れば、2週間は保つけれど……。


いっそのこと、やめっぺか?


いつも世話になっている、町内のカトーさん。いつ会ってもくわえタバコ……だったのだが、先般“震災対策本部”でご一緒した時に「いやぁ、タバコも品薄で」とボヤいたら「何〜だ?“卓”、まだそんなもの吸ってんのか? 俺は去年の大晦日にやめちゃったヨ」……カトーさん曰く、医者に止められるは、値上げになるはで一念発起、大晦日に紅白視ながら立て続けに2箱吸い尽くして、それでスッパリやめたのだと。


チビチビ吸いのばして出荷開始を待つか、それとも一気に吸い尽くしてスッパリやめるか……。

変な話、前回の値上げよりも、ひょっとすると、禁煙する人、増えたりして。

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2011年3月23日 (水)

ふくしまの農林水産物

というパンフレットの仕事をしたのは、この震災の直前だった。

おいしそうな、そして実際口にしておいしいものの数々。日本中の、そして世界の人たちに「美味しいふくしま」を届ける、小さなお手伝いができそうで、楽しくできた仕事。

それがまさか、こんなことになろうとは……。

犯人捜しをするのは簡単だ。苦情を言うのも易しい。でも、7年少し前まで、ワタクシは、東京にいて、原発の益を享受していたのだ。だからワタクシも、犯人だ。

ふくしまの復興のために、役に立つなら、ワタクシを使ってください。

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2011年3月22日 (火)

エコドラ

昨年のベストセラー……ではありません。エコノミー&エコロジードライブ(運転)のこと。

ワタクシ、貧乏なので、できるだけガソリンは節約したい。数年前の激烈高騰の頃からは特に「ふんわりアクセル、エンブレ最大活用」を実践して来た。ほぼカタログデータの燃費を叩きだす自信は、ある。
それはいいのだが、周りが……。遠方の赤信号を認めてアクセルを離すのだが、ワタクシのミニカにぶつからんばかりに、停車の瞬間まで迫って来る人。発進時は発進時で、車間を詰めたままおおって来る人……多数。
腹を立ててもしょうがない。「バッカだなぁ、ガソリン無駄使いして、何が楽しいのかね」と、屈折した優越感に浸ることにしていた。

今日、11日ぶりの出勤。

まぁ、走りやすいことったら!
切羽詰まって、やっと周りが、ワタクシのレベルに追い付いてキタのね(笑)。
それでも、こんな環境の中でも、緊急車両でもないのに、前のクルマを無理矢理追い越して行くタワケ者がいる。あんな無駄使いして、結局は行列に並ぶのだろうな。

今日、アイドルストップまでやったら、我ながらびっくりする低燃費。震災前に入れてたガソリンで、週明けまでは保ちそうだ。
エコドライブ、万歳!

ちなみに、エコドライブのテクニックは、雪道ドライブにもそのまま通用する。みんな、賢くなりましょう。

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今日から出勤

今日から出勤
泣き言を言ってても、始まらない。まずは、我がのできることを、精一杯やるだけだね!

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2011年3月21日 (月)

雇用促進岡部震災対策本部撤収

雇用促進岡部震災対策本部撤収
13日(日曜)に、わが団地、雇用促進住宅福島岡部宿舎の集会室に設置した「震災対策本部」、撤収。
ライフラインもとりあえず復旧したし、困り事の相談を受けることもなくなって来たので。


夕方、南相馬・鹿島からの避難してきた方が、入居してきた。
午前中、福島市の職員が、ここの団地の空き部屋の調査に来た。散々今まで廃止を言われた雇用促進住宅を、厚生労働省が“避難用”に無料で貸し出すと、朝のラジオで聞いた。即対応だ。たいしたモノだよ蛙の××。

それで、ココに10日間、不安を抱えながら助け合って暮らしてた我々には?
普段、町会を行政の手足として使っている、市当局から、様子伺いの電話一本すら、ありはしない。

甚大被災地から避難してきた方々を、われらが“ピサの斜塔”で受け入れるのはやぶさかでない。だけど……。
震災の影響で収入が激減して、家賃滞納したら、こっちは“退去処分”かい?


もっと大変な方々が沢山たくさんいらっしゃる。それを助けなければならないのもわかる。でも、我がらの足下から“自宅難民”を出しちゃ、元も子も、ないべした、なぃ。

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2011年3月20日 (日)

我がのことを一番に

我がのことが一番。

余裕があったら、周りの困ってる人に、思いを馳せてくなんしょ。

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2011年3月19日 (土)

久々の料理

久々の料理
今日は朝から具合が悪い。昨夜、番小屋で、きこしめし過ぎた(……苦笑)のもあるけれど……。何といっても「ヒトあたり」。
この一週間、団地の皆さんと、一緒にワイワイ過ごしてきた。しかしもともと、ひとに接するのが得意とはいえないワタクシ。知らず知らず、ストレスが溜まっていたようで……。今日は“番”から抜けさせてもらい、日なが自分の部屋で、枕担いで横に立ってた(……早い話が、寝てた)。

もう一つは、食事のバランス。有り難いことに、ひもじい思いはしなくて済んだけど、どうしても自分のペースの食事というわけに行かない。

豆腐が喰いたい!

幸い、うちの冷蔵庫に、消費期限切れの木綿豆腐が一丁。昨日買った長葱もあるし、ご飯のストックもある。

ガス台を集会所へ貸してしまったので、押し入れからカセットコンロを引っ張り出す。鉄鍋にタップリの油を熱して、豆腐を崩しながら炒め、ニンニク、葱を合わせて、醤油・ミリン・一味唐辛子で味を整え、温めたご飯に掛ける。「雷豆腐丼」。

避難所生活で、温かいものをなかなか口にできない方々に思いをいたし、感謝しながらいただいた。
これで明日は、元気になれるぞ。

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2011年3月18日 (金)

出た〜〜〜!

出た〜〜〜!
福島市岡部、水道復旧!
酔い覚ましの水の一杯が、うまいこと!

水道復旧にあたってくださった皆様に、感謝!

ひとまず安心にはなったけれど、燃料、食料・・・。福島市は激甚な被災地ではないけれど、まだまだ闘い、忍耐の日々は続く。

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2011年3月17日 (木)

男達の炊き出し

男達の炊き出し
今夜も、みんなで炊き出しだ!

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炊き出し

炊き出し
昨夜は「対策本部」で炊き出し。手に入った食材を持ち寄っての“団子汁”。

団地の皆さん、喜んでくださいました。

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2011年3月15日 (火)

一句

一句
震災に ライン取られて 貰い水

集会所に水をストックするため、近所の墓地の井戸へ。
ガソリンが手に入らないので、超エコドラで。


しかし、風呂桶一杯の水にこれだけの労力が必要なのだなぁ……。

今まで、よそで風呂に入らせてもらったとき(温泉、旅館も含めて)「いいお湯でした」と挨拶してきたけれど、これからは「ご馳走様!」と言うことにします。

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2011年3月14日 (月)

ピサの×o ×

ピサの×o<br />
 ×
……と、洒落ている場合じゃないぞぃ、わが住まい……。

昨日は一日、町内会の「震災対策本部」詰め。今も「番太郎」をしています。

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2011年3月12日 (土)

蛸薬師様〜!!

蛸薬師様〜!!
我が国観測史上、最大の地震。
福島市、情報源により違うのだけれど、ワタクシの体感と部屋の惨状からすると、おそらく6強だった。

詳しいレポートは後程……。
今朝遅く布団から這い出して、片付け。完全に崩壊した本棚。

「アッ! 本棚に!」
蛸薬師様のお姿を安置してあったのを思い出して、慌てて探す……。

……山の一番底に、いらっしゃいました。重い重い、本の山を背に受けとめて……。


身代わりになって、ワタクシを守ってくださったんだ……。
合掌。

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2011年3月 7日 (月)

漫画と落語・3

……続き。

【しかし、こういう日記的ブログは、こんなふうにシリーズにしてはダメらしい、少なくともワタクシの場合は。
かつて「ノートに鉛筆」の日記に何度かチャレンジしたけれど、ちょっとしたイベントがあると、一晩ではとても書き上げられず(様々起こった出来事、それに対する感想など、端折らず全て盛り込まなければ気が済まなかったのだ)、そのうちに、とある一日の出来事に毎晩付き合うのに飽きてしまい、結局放り出してしまう……というのが、毎度のパターン。
実は、当ブログの初期にも、全く同じことをやらかしたので「空白の一年」があったりする(そんな奇特な人はないだろうけど、興味のある方はバックナンバーを繰ってみてくださいな……)。】


閑話休題。
漫画と落語である(と、ここで突然、シバリョー口調)。

落語にハマる以前のワタクシは「漫画」にハマっていた(「鉄」は、別格として……)。漫画以前にテレビアニメだったかもしれない。

「ハクション大魔王」という、タツノコプロ制作の、ドタバタ爆笑アニメがあった。毎週楽しみに観ていたのに……。
年末だったか年度末だったか、定かではないけれど、魔王とアクビ姫の父娘に、突然「魔法界」からの召喚命令が下る。それは絶対で、魔法界にルーツを持つ魔王とアクビは、それに逆らうことはできない。
しかし、人間界に暮らし、人間の世話になり、その気持ちが理解できるようになった魔王とアクビ。何も云わずに突然失跡しても構わないはずなのに……。彼らには、それは、できなかった。
おのずと気持ちが沈む。それを見とがめたカンちゃんに、魔王は、事情を打ち明ける……。魔王とアクビの存在を、一面では迷惑がりながらも、ともに楽しく暮らしてきた人間界の面々は、魔王父娘召喚を、懸命に阻止しようとするのだが……。

魔法界の長老の呪力で、魔王とアクビは壺の中へ閉じ込められ、壺ごと魔法界へと連れ去られようとする。カンちゃんたちは、寝ずの番をしたり、手近にコショウを置いたりして、万全の対策を取るのだが……。魔法界の長老の力には逆らえず、魔王とアクビを閉じ込めた壺は魔法界へと去って行く……。

それまでの、爆笑に彩られた、たいせつな時間、ともに笑いあった仲間が、ワタクシの目の前からもぎ取られて行く……。

それが嫌で、嫌で、悲しくて、泣き叫んだ。幼い頃のことだけれど、はっきり憶えている。


「オマエ、あれ観て泣いたよな」というのは、40年近く経つのに、未だに家族の語り種だ(苦笑)。

……おやおや。
またまた話が脱線しまくってしまったぞい!
今回の始めに書いたけれど「長編」はワタクシ、書くのが苦手。それで脱線ばかりしてしまうのかもしれないけど……。

いい加減、次は、結論付けて、締めにしよう。

……我ながら呆れつつ、まだ続く……。

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2011年3月 6日 (日)

漫画と落語・2

……続き。

「表題や写真とどういうつながりの話!?」というツッコミを入れたいところでしょうが、このまましばしお付き合いくださいませな。

大人になって大分経ってから、コドモの頃暮らしていた土地へ戻った。
歯痛に襲われた時、思い出したのはN先生。
30年の時は流れたが、変わらぬたたずまいの歯科医院の構えに、診療時間が明記してある。
そのごく近くの、ワタクシが世話になっていた耳鼻科の先生は亡くなって、医院も閉めてしまっていたけれど、N先生はご健在の様子。

入口のドアを開けて入る。古びてしまってはいるけれど、当時そのままの待合室。……こんなに狭かったっけ……。それに、当時はいつでも満員だったのに、待合室には誰もいない。閑散として、ひと気がない。
閉まっていた窓口をそっと開いて「すみませ〜ん!」と呼んだら、だいぶ間があって、すっかり白髪になったN先生がお出ましになった。

症状を訴えて、昔懐かしい治療椅子に掛ける。どうやら技工士さんも雇っていないようだ。おもむろに、昔ながらの煮沸消毒器に、先生が自ら火を入れる。

N先生、ワタクシを憶えているやらいないやら……。コドモの頃に散々世話になった旨、訴えてはみたけれど。

アタマはすっかり銀髪だけど、マスクをかけて「ハイ、ア〜ンして!」と、道具を手にして言う目の表情は、昔のままだ。


ところが……

その時のワタクシの歯痛は、以前治療して、被せものをした場所の中だった。先生、ワタクシの訴えを聞き、歯の表面を道具でコツコツ叩き、ごく簡易な装置で撮ったレントゲン写真を御覧になって……、こう、のたまった。
「ウ〜ム……。見た目はちゃんと、シッカリしてるんだよなぁ……。これは……、オレは、開けたくない!」

エッ! エッ! 先生、マジッすか!?

しかし結局、反論する気にもなれず、頓服薬を少々もらって「どうしようもなく痛くなったら、またおいで」という先生のことばを背に、懐かしいN歯科を後にした。

結局その歯は、福島へ移住して以降、二度の“大工事”をする羽目になり、それも今、そろそろガタが来出していて……。


恐らくもう二度とN先生のお世話にはなれないだろうけど、あの優しくも厳しいグリグリ眼は、一生忘れられない印象になった。

話をもとに戻すと、コドモの頃のワタクシ、あのN先生の眼の力に、魅せられていたのだろう。

さらに話を前に戻して……。ワタクシの幼き、若き頃の憧れの職業は、こんな風であった。

・小学校低学年……電車かバスの運転士
・小学校高学年……漫画家
・中学生……噺家かラジオのパーソナリティ、声優、「金八先生」の影響で学校の先生
・高校生……ミュージシャン、シンガーソングライター。そして、地方や海外生活に憧れた。それで“農大の拓殖”へ。
・大学生……なんだか訳わからなくなった。どうでもよくなった。
・社会人……パソコンを使うクリエイティブワークや、イベントスタッフを指向するも、なかなか叶わず……。


一時期は「人生なんて、思うようにはならないものだなぁ」と、憂欝の募った頃もあったけど、そしてもちろん100%叶っているわけではないけれど、今、自分は、かつてやりたかったことどもを、スケールはごくごく小さくなったとはいうものの、実現している。


鉄道模型。既製品に飽き足らず、製品にないものを自作するのに始まり、ついには架空の鉄道を構想し、その車両を作るところまで行った。

漫画。藤子不二雄とあだち充の模写をやりつつ、教科書の扉にはセンセイの似顔絵を描いていた。
音楽。自分の中から湧きだす詩とメロディーを書き留めた作品は100を超える。

福島へ拉致られて、塾のセンセイになり、小さな小さなラジオ局のパーソナリティーをやり、そこでは自分の音楽作品を流し、パソコンで印刷物を制作する仕事にありついて、アマチュア噺家にもなり、日々の移動はクルマの運転……。

鉄道模型のレイアウト=箱庭で遊ぶがごとく、自らの人生を楽しんでいるのだなぁ、ワタクシ。

表題と写真に話題を戻すべく、もう少し……続く!

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2011年3月 3日 (木)

漫画と落語・1

漫画と落語・1
今、仕事で「学校新聞」が佳境。卒業シーズンということもあり、卒業生の「将来の夢」が、よく記事に取り上げられる。

偶々ワタクシの担当した新聞には、そのネタはなかったけど……。隣の席の姐さんの、とある小学校の仕事を覗くともなく目に入る……。
曰く「特になし」「サラリーマン」という回答がズラズラッ……。おいおい、オマエ、それはないだろ……。

ただ、たいへん多感な頃だ。自分の思いをストレートに出すのは恥ずかしい。それはわからなくもない……。

ワタクシにも、そういう原稿を書けというのが、その年ごろに回ってきたことがある。それがいつなのか、記憶が定かではないので、当時の自分の本心がナヘンにあったか決められないが、そこでワタクシ、こう書いた。

「歯医者になりたい」と。

これは一種の「格好付け」だった。本心を書いてしまうと「な〜んだ、アイツ、コドモっぽいじゃん」と思われそうでイヤだった。そこで「別に無し」にしようとしたら、オフクロに烈火のごとく叱られた。「何でもいいから、具体的なものを書きなさい!!!」と……。
泣きながら書いたのが「歯医者」である。コドモの頃、虫歯だらけだった。毎日のような歯医者通い……、楽しいわけがない。むずがるワタクシに、優しく、時には容赦なく、付き合ってくださったのが、散々通った「N先生」。その姿に、尊敬の念を抱いていて、N先生のようになりたいなぁ、というのは心のどこかに芽生えていたのだろう。
……続く!

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