震災は終わっていない
あの巨大地震から、一ヵ月。
亡くなった方々を悼み、慰霊の集まりが各地で催されていた。
わが職場でも、企画部長Oさんの呼び掛けで、地震の起きた2時46分、全社で黙祷をささげた。
ところで……近ごろ、気になって、とても腹の立つ言い回しがある。
“震災から一ヵ月が経った”と云う表現だ。
コトバに敏感なはずの、某国営放送ラジオでも頻繁に耳にするから尚のこと腹立たしい。
“震災”とは、地震によってもたらされる災害のこと。
福島原発事故はまだまだ収束の見通しが立たない。昨日訪れた志津川をはじめ、たくさんの方々が避難所で窮屈な生活を強いられている。行方のわからない人たちの人数もはっきりわからないし、津波で亡くなった方々のご遺体の収容だってままならない。被災した工場や商店は回復できていないし、交通も寸断している。そして、大きな余震に怯える毎日……。
震災は、終わってなんかいないのだ。現在進行形で続いているのだ。
断じて“震災から一ヵ月”なのではない。“巨大地震から一ヵ月”“震災「発生」から一ヵ月”なのだ。我々は未だ、震災の渦中にある。震災は、ちっとも終わってはいない。
大きなお世話の余談。
さっきの余震で福島第一原発の外部電源が停まった。その後の記者会見に出た、保安院のお役人さまの発言、「電源がトリップした」って……。
繰り返し流れてたけど「トリップ」「トリップ」と云ってる。
今まで“安全神話”にラリってたのか……さもなきゃ今すぐどこか人の来ないところへトリップしたくなっちゃったのかい?
こないだまで病院にトリップしてたT電の社長様が、今日福島においでになったらしい。散々な来福だったのは当然だけど……。知事に面会を断られながらも、足を運んだ(もっとも、アシはヒコーキ+ハイヤーだろうけど……)ことは、認めてもいいと思う。
偽善だ、打算だとなじる人もいるけど……。みんな、精一杯のことをしてくれているのだと、信じたい。
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