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2011年6月30日 (木)

「一休さん」エンディングテーマ

JASRACには何も云ってないし、どうしたらお許しいただけるかわからないから、とりあえず書いちゃう。

アニメ「一休さん」の、エンディングテーマを、ふと、思い出した。

母上様、お元気ですか?

昨夜、森の向こうに
明るく光る星 ひとつ
見つけました

星は 見つめます
母上のように とても優しく

私は 星に話します

くじけませんよ! 男の子です!
さみしくなったら 話しに来ますね
いつか、たぶん……

それでは、また お便りします

母上様
          一休

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若旦那と八五郎

落語の仲間で気やすくお付き合いしている発橋さん。初見参のときのこと。二十ウン年前の学生時代に、渋谷の国学院大・学生会館「若木2号館」地下フロアで、スライドしかけていたかもしれないね、という話で盛り上がり……、今は“小染社中”で共に太鼓をつとめる仲である。ただ、発橋さんは“大店の若旦那”、ワタクシは所詮“長屋の八五郎”。まぁ、どっちも「落語のくに」の、メインキャストのひとり、ではあるけれど。

その発橋さんの母上が先日亡くなり、今日、笑遊師匠と連れ立って、葬儀に参列してきた。

山の中の信号もない交差点が渋滞していて、しかも警備員が立ってる。すでに交差点手前で、路肩にクルマを置いて歩き始める黒服の人が、ちらほら……。
「こりゃ、駐車スペースが、もうないのかな」と思ったけれど、交差点の警備員さんはトランシーバーを着けていて、お寺の方角へウインカーを出すドライバーに「どうぞ! どうぞ!」と、ニンジン棒をグルグル振っている。
……ワタクシも伊達に駐車場警備のアルバイトをやってるわけじゃない。不安顔の笑遊師匠に「警備員さんの誘導に従えば、ちゃんとスペースはありますよ!」と、助手席からフォロー。難なく、駐車完了。


不謹慎なことを云うけれど……「葬儀」は、興味深い。
わが国、日本ほど、これほど葬儀のバラエティがあるところは、珍しいに違いない。
一般的な仏式だけでも、ご宗旨でみんな違う。
キリスト教その他、近代に日本に入ってきた形には、まだ立ち合ったことはないけれど。

で……。
実はこの先、葬式文化論を開陳しようと思ったんだけど……。
自らが参列した葬儀、見送ったいろんな方々のことを……思い出しちゃった。そうなると……ここでは、とても、語りつくせない……。


発橋さんのお母さん、ワタクシに、たくさんの大切な思い出の人たちに、また逢わせてくれて、ありがとうございます。
そして、発橋さん、ここずっと、たいへんだったでしょう。だから……

お互い、我々を育ててくださった方々に胸を張れる範疇の好きなことを、やりまくって行きましょう! 今こうして、生きていられることに、感謝しながら……。

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2011年6月27日 (月)

第2回・仙台あまちゅあ落語こんてすと 結果報告

今日(・・・おや、もう「昨日」か!)6月26日(日)、13時より、Yukiya-Konkoさん主宰、「NPO法人 あなたの街の三河やさん」のご協力により、仙台市太白区文化センター(たいはっくる)B1 展示ホール にて開催でございました。

 出場者(出演順)
  裁落亭とんぼ〔福島〕/紀州
  がんば亭マウス〔仙台〕/Time Noodle(時うどん) Part 1(えいご落語)
  尾浪家千鶴〔八戸〕/勘定板
  千英(Chiei)〔仙台〕/Jugemu(えいご落語)
  《仲入り》
  立花亭小道〔米沢〕/元犬
  中家すゞめ〔福島〕/ちりとてちん〜顔晴っぺ ふくしまVer.
  笑風亭間助〔山形〕/ぞろぞろ

 特別審査員
  川野目亭南天 師(東方落語)
  三遊亭遊雀 師(落語芸術協会)
  
結果は・・・・・

八戸より遠路はるばるご参加の、尾浪家千鶴さんが「二代目チャンピョン」に輝きました!

なんといっても、落ち着き、お客様のつかみ、八戸ご出身がいきている、田舎差別感の嫌味のまったくない「すれちがい」の面白さ・・・。お客様全般のウケも、やはり最高でした。
「勘定板」系の噺は、ワタクシどうしてもできないもんなぁ・・・。脱帽!

他の出場者さんへの感想など。

マウスさん。「時うどん」も英語に移すと、ずいぶん印象が変わるモノですね。朗らかでにぎやかな高座。うどんを食す仕草も、どことなくバタ臭い感じで、たいへん面白く拝見しました。

千英さん。一度「動物園(The Zoo)」の高座は拝見していたのですが、今日の「Jugemu」は、ワタクシの笑いツボにがっちりはまり、始終笑い通しでした。しとやかなお姿から想像も付かないハイなテンション、三人三様の「和尚」のキャラクター、寿限無からはじまるいろんな名前の由来の説明をすべて「What's mean?」「Happy forever!」で無理矢理通しちゃう強引(ごめんなさい!)な展開、三人目の高齢の和尚がひたすら繰り返す「Perdon?」etc. etc.・・・

以上お二人の英語落語。ワタクシも麓寄席デビューのとき、大阪ネタの「つる」を東京弁に移すのに、だいぶ苦しみました。というのも、大阪と東京では、物事の考え方、人物のキャラクターが大幅に違うので・・・。まして日本語→英語においておや! 感服つかまつりました・・・。

小道さん。「小道テンション」は、いつ観ても大好きです。今日の「元犬」、ネタ卸しなんて、ウソでしょう? という素晴らしさ。昨年出会って以来、ワタクシも「小道テンション」を意識して高座に上がっていますが・・・とても、とっても、及びません。

すゞめ姐さん。ちりとてちんは度々観させてもらっておりますが、今日のテンションはとてもよかった! 帰りにちょっと話しましたが、お酒の仕草だけが、惜しいなぁ! ワタクシのように「実地訓練」なんかすると、身体壊しますから(苦笑)、器とお酒の重さ、器の中のお酒の入り具合を意識すると、もっといいです。

間助さん。登場人物のキャラクター分けがしっかりできてて、楽しく拝見しました。う〜む、間助さんの「カラオケ病院」も、きっとそこがしっかりしてるのだろうなぁ〜(ワタクシのは相当メタメタ・・・)。間助さんの落語、もっといろいろ観てみたいです。

他はどうあれ、自分はどうなの? はい、はい。

●大反省。
1. 千鶴さんに「下げ」の持って行き方「勢いで持っていったのはわかるが、テンカトル、テンカトル・・・傍らの水桶へ“キシュウ”とした方がいい」とご教示いただきました。ありがとうございます。
2. 観覧のお客様からあとで、サゲが「シュウ」しか聞こえなかった、とご指摘が・・・。ちゃんと「キ」が聞こえないようでは、ダメダメじゃん!

う〜む・・・「紀州」はサゲ、しかも最後のオノマトペをしっかり聴いてもらうのが噺の要だってのに・・・これがちゃんとできてなかったのですね・・・たっぷり勉強し直して参ります・・・。


●いただいて嬉しかったご意見。
1. わりと難しめの歴史の話をすんなり聞けた(複数の方から)

 ありがとうございます! これは嬉しいです。
 笑いでは、とっても及ばないワタクシ、これが自分の持ち味なのかなと改めて自覚できました。元「塾講師」の性?かもしれません。噺の中にちらっと出しましたが、笑いより「相槌フェチ」か?


2. いつものとんぼで、よかった(すゞめ姐さん他多数)

 サプライズより安心か? 今日出した黄門様のごとく「偉大なるマンネリ」も、芸のうち・・・。とりあえず、方角はまちがっていない、のでしょう。ただ、嬉しいご意見には違いないけど、こういう、アウェイのコンテストで、これでいいのか? とも、思うんだなぁ。サプライズも考えようね。


3. 遊雀師匠からのお言葉

 ・声良し、姿良し、落語があってますねえ。
 ・紀州はその人のセンスがモロに出る噺。いいセンスですねえ!
 ・天下を取ってくださいね!

 さて・・・どうやって天下を取るか、一所懸命画策しないといけませんデスねえ(笑)。
 終演後、にこやかに「お疲れさま!」と声を掛けてくださり、参加賞も師匠手ずから渡していただきました。「Oh, happy forever!(笑)」

 「テング熱」にかからないよう、気を付けて、精進します!


主宰のKonkoさん、NPO「三河や」さんの皆様、ご来場いただいたたくさんのお客様、福島の諸先輩、学院大の皆様、出場の皆様、南天師匠、そして浅草の主任というお忙しい中おつき合いいただいた遊雀師匠・・・・今日一日、とても楽しく有意義に過ごせました(出番の直後から「井戸端会議」まで、胃痛にさいなまれましたが・・・)。誠にありがとう存じます!

さてさて・・・7月は5席もあるぞい! しかも、同一ネタは掛けないつもり・・・稽古、稽古!

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2011年6月25日 (土)

第5回・アオウゼ寄席「がんばっぺ福島東北」

本日6月25日(土)、MAXふくしま4F A・O・Z 視聴覚室にて開催でした。

 根多帳
  光家平三(落語)転失気
  中家すゞめ(落語)ちりとてちん・顔晴っぺふくしまバージョン
  遊亭松太郎(世相漫談)
  ☆特別ゲスト
  桂 歌蔵 師〈落語芸術協会・真打〉(落語)牛褒め
  《仲入り》 
  楽しく亭ツイ輝(落語)粗忽長屋
  しお家小笑(漫談)
  みそ家笑遊(落語)猫と金魚
  酒飲亭いさん(落語)天狗裁き

 大入叶!!!

なんとAOZ視聴覚室の椅子全てが埋まる大盛況! こんな中で、ワタクシは「お囃子」担当を受け持たせていただきました。高座向かって左側、袖でゲラゲラ笑っていたのは、ワタクシです。

いっぱいのご来場をいただいたお客様、そして、はるばるいわき経由でご客演いただいた歌蔵師匠に、感謝、感謝・・・。


夕方からの職場の呑み会でも、さまざま有意義(?)な会話で盛り上がり・・・、つい先ほど最寄りバス停までやってくる便で、無事帰着。


さぁ、明日は第2回仙台落こん!
一所懸命「開口一番」つとめますぞ!

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2011年6月24日 (金)

黒やかなる、長やかなる、艶……

夕方、誰もいないはずの部屋へ向かって「ただいま〜」と云いながら帰宅。
電気をつけたら……

途端に、目の前の床を、黒やかなる、長やかなる、艶やかなる、すばしこき姿が、冷蔵庫の下へ駆け込んで行きやがった! あっ!

福島移住以来、丸7年……我が家では、オマエたちの影すら見たことがなかったのに……。
どこからお出ましになったやら……“ゴキちゃん”!

確かに、大地震以来、部屋はひどい状態だ。ちゃんと掃除しないとなぁ。

しかし……。
地震に遭おうが、放射線にさらされようが……したたかに何億年も命をつないできたゴキちゃんたち……。


7年ぶりに引っ張り出して仕掛けた「ゴキブリホイホイ」をごみ箱へ投げる前に……ねんごろに拝んでやろう、と、思う。

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2011年6月23日 (木)

あたりばち

あたりばち
「バチあたり」では、ありません……。
要するに「すり鉢」。江戸では「する=失う」につながることから、縁起を担いで「あたる」と云い、あたる鉢だから「あたり鉢」、スリコギは「あたり棒」と申します。

一人暮らしを始めた時に、生家からガメてきて、愛用していた、あたり鉢。ワタクシが物心ついたときにはうちにあったから、四十ウン年もの、でした。それが、3月の大地震で棚から墜落、真っ二つになって、あえなく最期を迎えてしまったのです……。

そろそろ暑くなってきて、素麺や、ざるうどんに添える胡麻だれを作るのに、これがなくては始まらない……というわけで、今日、購入してきました。

この二代目・我が家のあたり鉢、底にシリコンゴムが張ってあって、あたり棒をグルグル回しても、滑らないスグレモノ。そういえば、台所の手伝いの初級は、あたり鉢押さえだったっけ……。

四十ウン年選手の“あたり棒”を相方に、活躍を期待!

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2011年6月22日 (水)

徳川将軍家十五代のカルテ

徳川将軍家十五代のカルテ
著者は、お医者様。
文献に残っている徳川将軍の様子を手がかりに、15人の将軍の健康状態と、死因を推理した書。

まだ最初の辺りしか読めてないけれど……初代家康、二代秀忠は、胃ガンだったそうな。

こんなことを読んでいたら、2年前、いかなる予感をしたのか知る由もないけど、ここFukushimaから、さっさと“あの世”へ避難してのけた、タンドーオヤブンを思い出す。

オヤブンの父上が亡くなる直前。晩秋に久しぶりに訪ねたら「こないださぁ、オレ、血ィ吐いてぶっ倒れてさぁ……、日赤病院に入院しただよ……」という、やけに弱気な一言。
聞けば、ピンピンしていた親父さんが珍しく体調不良を訴えたので、医者さまに診てもらったところが……、その場でいきなりの余命宣告……。

きっとオヤジさんが大好きで、尊敬もしていて、それで「数学のセンセイ」になっちゃったオッサン(オヤジさんは、福島の県立高校でトップクラスの学校の教頭・校長を歴任)。東京より近いは近いけど、毎週の福島〜西会津往復、最愛のオヤジさんの瀬戸際に臨んで、オッサン、今までに経験のないストレスにさいなまれていた、のだろう……。

一週間経って、電話したら、酔っ払ってエキサイトした声で出た。「全部、終わったぞ〜!」と……。

まさか、たったその半年後、ワタクシ自身がオッサンを見送ることになるなんて……全く想定外だった……。

色々な人に「タンドーのオッサンの確たる死因」をいまだに尋かれるのだが、ワタクシ、実の所、確認はしていない。ある程度のことを聞くことは聞いて、臨終の状況がいかにして起こったか、を、おぼろげに理解しているだけである。

おそらく、引き金は「胃潰瘍、もしくは胃ガン」。それに加えて永年の酔っ払いで疲れきった、肝臓の破綻が襲ったのだろう。

オッサンに胃病を発したストレスの原因に、ワタクシも絡んでいる。今更悔やんでも、何のタシにもなりはしないけど……。

だから、せめて……
一人なりとも、ストレスを発散させてもらえるようなことをやりたいな。

何? なに? オマエの噺自体がストレスの素だって?……。
それは申し訳ありません(苦笑)……。

今度の日曜日、「第2回・仙台あまちゅあ落語こんてすと」で、“紀州”にて、開口一番をつとめます。
御来場の皆様と、そしてワタクシ自身の“ストレス”を、昇華できますように……一所懸命、演ります! どうぞよろしく!

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2011年6月21日 (火)

久々のトリ肉

今日は蒸し暑くて、しかも職場のエアコン不具合の上に、何かとややこしい仕事を抱えて、ヘンにくたびれ、いつもなら夕暮れに向けて盛り上がる食欲が、いまひとつ。

帰途の買い出し。定番の豆腐だけは迷わずゲットしたけど……ん〜、ほかに、ソソるモノが、見当たらない……。

フロアを何回、巡ったか……お肉コーナーを通りかかったとき、ふいに「ご試食いかがですか〜!」と、勧められた。一口いただいたら、これが悪くない。トリ肉に味付けしてパン粉をまぶした商品。ワタクシ、滅多にこの手のものはカゴに入れないけど、元気なおばちゃん(といっても、たぶんワタクシより若いぞ……苦笑)の姿勢が気に入ったので、おつとめ赤札付になってたものに、ご同行願った。

帰宅して、貼られていた「召し上がり方」を見ると“フライパンにタップリの油で焼け”と、書いてある。しかし、今夜は、どうも脂肪分を敬遠したい気分。だから、マニュアルは無視! グリルでじっくり焼いてみる。

目論み通りサッパリと焼き上がり、すっかり美味しく平らげた。

しかし、トリ肉、久しぶりである。だって、この所立ち寄る(今日も寄ってきた)店、牛肉が、豚肉より、トリモモ肉より、そして、お魚より、断然安いんだもん。だから、最近ワタクシの“動物性タンパク”補給源は、どうも牛さんになる頻度が高い……。

ところで「ご飯」をこの所“麦飯”にしているのだが、実をいうと、お米より麦の方が、グラム単価がだいぶ高い。今や麦飯は“贅沢品”なのだ。
貧乏人には、麦は喰えん(笑)。

しかしまぁ……牛肉より、イワシやサバのほうが格段に高かったり、麦がお米より高かったり、沢庵や大根より、出来合いの卵焼きや蒲鉾の方がムチャクチャ安かったり……。

「長屋の花見」を、演りにくい世の中だこと(苦笑)。

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2011年6月18日 (土)

筆記体

7年前に、塾の講師になって驚いたのは「いま、学校ではアルファベットの筆記体を教えない」というのである。

ワタクシが英語を学び始めた、約三十年前、筆記体は中一で、既に必修だった。
確かに、憶えるのは、煩わしい……しかし、一旦慣れてしまえば、ブロック体でチマチマ丸だの直線だのを書くよりも、格段にテストの答案を仕上げるスピードがアップする。当然、当時(多分、今でも)英語で高得点をゲットする、強力な武器だった。

ただ、ワタクシも今は英文なぞ書く機会がほとんどないから、結局、ブロック体と筆記体の中間の、半端な書体になってしまったけれど……。

何故、今時そんなことを思い出したかというと……。

今日、図書館で「新潮日本文学アルバム・内田百間」を借りてきたからである。

百間先生、夏目漱石門下。若い頃に漱石御大からもらった書簡、これが……見事な、草書。
そして百間先生の日記の書体も、草書に近い行書である。


……ん〜……読めない!


ワタクシ先日、ハガキを一本書いたのだが、チマチマ金釘流楷書、すなわちブロック体……。
もっとも、達筆な草書行書で書いたところで、送った先の人に読めないだろう。そればかりでなく、配達する郵便局の人にも、おそらく読めない……。

外国語を云々する前に、自らの「国語」を、なんとかしないといけないね……。

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2011年6月15日 (水)

とりあえず・・・

行ってこい!
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って・・・日が志さんの、マネっこです・・・(笑)。


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2011年6月14日 (火)

嬉しいはなし

嬉しいはなし
去る日曜日。中合寄席と、素人落語の会の定例ミーティングが終わって、帰宅したら、ドアポストに“不在票”が。

「? 今どき荷物を送ってくるなんて、誰だろう?」と手に取ると、4月10日に伺った、南三陸・志津川の“真奈津家 圓典”こと、ユーキくんの名前が。

すぐにクロネコさんへTELして、4階の我が家までご足労を願った。

包みを開くと、顔を出したのは「三陸わかめ」。

むしろ、こっちから、何か送ってあげなきゃいけないくらいなのに……大恐縮……。


伝票の発送日を見たら「6月11日」。“あの日”からまさにピッタリ3ヵ月……経ったのだ……。

走り書きも何も入ってはいなかったけど、ユーキくんのメッセージは、ひしひしと伝わってきた。
“志津川は、まだまだ大変だけど、みんな一所懸命やってますよ〜!”と。

ありがとう。
何の力にもなれないけれど……志津川の、あの日の出来事、そして、4月10日に眼に焼き付けた、あの惨状……避難所の様子は……生涯、忘れない。
……それだけしかできないけれど……。

「元気の素」、三陸わかめを美味しくいただいて、こっちも、何事も、一所懸命、やらないと、ね!

ユーキくん、重ねて、重ねて、ありがとう!

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哀しいはなし

最初は「嬉しいはなしと哀しいはなし」で、まとめようと思ったけど、ケータイから投稿という都合上、話をふたつに分ける。そして「好きなものは、嫌いなものより後へ残したい」ワタクシの性格なので、哀しいはなしを先にする。

友人I氏。先日、妹君の結婚式があって、会場で、ワタクシもこの2月にお世話になった、山形K町の叔父さん叔母さんと話をした……。

K町では、今“Fukushima”からの避難民に、大ブーイングが起きていて、ボランティアが続々、減っているそうな……。

K町の皆さんが、温かい気持ちで材料を整え、心を込めて炊き出しをした食事。
「こんな不味いものが食えるか!」
と罵倒して、皆が見ている前で、それをゴミ箱へ投げつける輩がある。そいつは、やれ「寿司が食いたい」「うまい酒が呑みたい!」「オレは国の、東電の被害者だ! だから、今のオレの支払いは、みんな国や東電持ちなんだ、ガハハハ!」と云っては、毎晩豪遊している、という。

馬鹿馬鹿しくて、そんなヤツには付き合ってられるか! K町では、大いに顰蹙を買いまくっている、という。

顰蹙を買うのは当たり前だ。たとえ“被害者”だとしても、向ける矛先の見当が違う。

しかし、世話になっている先に、行き場のない欝憤をぶつけるしかない……これも、どうしようもないことなのかも、とも思う……。

「でもよ、オマエはよォ、今、そんな極限状態に、いねぇだろうが!」

……まさに、ごもっともで……。極限の立場にいないワタクシに、それがわかるわけがない。
でも……だからって、人の好意を踏みにじり、自分のみならず、一緒に避難してきて、懸命に耐えている大多数の人たち、そして避難民でないワタクシ達までに「風評被害」をもたらしかねない、そんなワガママを平気でできるなんて……。ワタクシには、その気持ちが、サッパリ理解できない。

過日、バイト先で、何度、罵られたっけ……。夕方、気温が急上昇したら、四六時中、怒鳴られたっけ……。


みんな、ふだんは、おとなしくて、いい人なんだろう。でも、そこへちょっとしたイライラ要因が重なると、あっという間に格納容器の限界を超えてしまう……。


みんな、みんな、ちょっと待て。一時のヒートアップを爆発させたら、取り返しがつかなくなる。

冷やせ、とにかく冷やせ、浮かれるな。事態が終息しなかったら、この先どうなるか……それを考えよう。


Fukushima避難民の「暴挙」は、ごくごく一部の悪質な馬鹿タレの仕業であるだろう。でも、その悪質馬鹿タレの言動は、ものすごく目立つのだ。善意で支援をくださっているかたがたに「自分の善意」が馬鹿馬鹿しいと感じさせてしまうほどのインパクトで……。


これほどの災害だ。K町に現われたチンピラなんかは、結局将来自分で自分の首を絞めることになることなんかに、何〜んにも気が付かない(気が付けない)、鈍い哀れな畜生にすぎない。

もっと巨大な私腹を肥やそうとしている「災害ゴロ」なんて、いてほしくはないが、必ず、どこかで、すでに、何かの糸を引いているだろう。

これを完全に撲滅なんて、たぶんできっこない……だったら?

ワタクシは「性善説」を保ちたい。でも、こんな話を聞くと揺らいでしまう。
でも、何より哀しく恐ろしいのは、自分の中にも、そんな、ケタクソ悪い性格が、必ず潜んでいることに、ふっと気付くことだ……。

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2011年6月12日 (日)

第39回・中合寄席

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今日6月12日は、第39回・中合寄席。
実は、今日午後は、音楽堂にて、たったの1,000円でプロの噺家さんの落語を観られるという、ワタクシも2回ほど通った素晴らしい会があったにもかかわらず、さらには、うつくしま芸人会名物の漫太郎師匠、順八師匠が、お二人共通のお知り合いにご不幸とのことで欠席された中、座席の8割方を埋めるお客様にご来場を賜りました。たいへん明るく笑ってくださるお客様がお揃いで、演者一同もたいへん楽しんで高座を務めることができ、なんと普段より全部で30分も長引いてしまいました・・・。ご来場、おつき合いいただいたお客様、誠にありがとう存じます。

 根多帳

  しお家 小笑(漫談)
  酒飲亭 いさん(落語「天狗裁き」)
  楽しく亭 ツイ輝(落語「粗忽長屋」)
  遊亭 松太郎(世相漫談)
  裁落亭 とんぼ(落語「道灌」)
  一心亭 雲(浪曲漫談)

 大入叶!


さて、今日ワタクシが演った「道灌」は、時事問題などを目一杯放り込んでいじりまくったシロモノ。それでも、今日のお客様、ことに女性のお客様方にはずいぶん笑っていただきました。重ねてありがとう存じます。

演者の皆様、お疲れさまでした。中合スタッフの皆様、いつもありがとう存じます。


さて、来月7月は、お中元シーズンに当たるため、中合寄席はお休みです。次回第40回はたぶん8月14日(日)。ワタクシその日は東京の田舎(笑)へ帰省予定のため、出演はなりませんが・・・。在福の皆様の、一層のお運びをお願い申し上げます。

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2011年6月 8日 (水)

虎の穴

当ブログ、トップページでお知らせしているように、7月から、いさん師匠主宰の「落語を楽しむ会」が始まる。
われらが「ふくしま素人落語の会」、メンバーが増えて層が厚くなって来たのはいいけれど、そうなると……、一席30分を超えるような“大根多”が、なかなか掛けにくい。でも、落語をだんだんわかってくると、アマチュアとはいえ、否、むしろアマチュアだからこそ、長口舌を揮ってみたくなる。
じゃあ、そういう専門の機会を作っちゃいましょう、と、いさん師匠、一念発起なさって、労をとってくださった。

いざ、蓋をあけてみたら……。やっぱり皆さん思いは同じとみえて、われもわれもと……。


当初ワタクシ、既演目で、しかもそれほど重くない噺でエントリーさせていただいた。だから、他の皆さんの意気にタジタジ……。

「やっぱ、演ったことないのにするかなぁ……」と思いながら、その時偶々手もとに借りてきていた参考書をめくる。すると、とある噺が目に留まった。「よし、それじゃ、こっちにするべ!」と、方向転換。
7月の会も、目一杯エントリーがあるなら……「若い世代の皆さんにいろんな責任を引き継いでいただきたい」(笑)とばかりに、居座ることなく出演辞退を申し出た。


さて……、資料探しっと!


ワタクシの強い味方は「市立図書館ネットワーク」。もちろん総てが揃うというわけではないが、参考図書や音源は、かなり充実している。

お、飯坂に、G師匠のCDあるじゃん! 勤め帰りにフルーツライン飛ばして、借り出してこようっと!

この正月に演った「二番煎じ」。G師の噺が秀逸らしいのだけど、残念ながら当市に所蔵なし。ただ、故S師の素晴らしい録音を、すゞめ姐さんが貸してくださったうえに、手持ちの故B師、「市ネットワーク」で捜し出した六代R師、八代K師と、四者四様をじっくり聴けたから、G師のCDを購入してまで……とは、考えが及ばなかった。


♪こ〜んぴ〜ら舟〜々〜

約四半世紀のブランクはやっぱり大きい……。G師の噺を真剣に聞いたのは、たぶんこれが初めてだ。聞きながら、G師の元門下だったY師にも思いを致したり……。

ただ、最初の参考書とG師の噺に共通する、発端部分が、ワタクシどうも今ひとつ好きになれない。どこか後味がよろしくない。もっとノーテンキな始まりにできないかな……。

この日曜日の午前中。多少時間があったので、我が家最寄りの文字摺学習センターで、I師のCDを借りてきた。就寝間際に掛けてみる。


いやはや、これが!

同じ演目、しかも、G師・I師、同門なのに、まったく別物の噺じゃないか! 滑稽味はG師の噺の方が勝っているけれど、I師の噺には、長講・大根多の風格がある。

おいおいおいおい、なんだい、こりゃァ!?

気になってしょうがないから、週明け早速、仕事の合間にインターネットの海をさらってみて……驚いた。目眩がした……。

ワタクシが演ろうと思っていたのは、六代目圓生師が、もったいなくも天覧に上せた演目だって……!
そして、G師の演りかたは“柳派”の、I師は“三遊派”のものだということ……。

同じ噺に複数の演目名が付けられていたり、似たような噺でも舞台設定の違いで演目名が変わったりするのは、よくあるけれど……、同じ演目名で、舞台設定から、登場人物から、果てはサゲ、そしてサゲの雰囲気まで総て異なるバージョンがある噺なんて、コレくらいじゃないかなぁ……。

しかし、口から、いや……ケータイメールのやりとりだったから、指からか? 出任せで、ものを云うべきでは、ござんせん(^^;)。


とりあえず、いさん師匠から四月余り、猶予をいただいたので(“三遊派”なら暮れの噺になるし……)、さり気なく夜逃げの支度でも整えつつ、向こうから僥倖が飛び込んでくるのを、待つとしますか(苦笑)。


そして、来年秋、大名跡を襲名するH師のCDも出てる。御祝儀に買うとしようかな。

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2011年6月 6日 (月)

穴原・月之瀬 避難所落語会

今日6月5日、飯坂の奥座敷・穴原「月之瀬」に“計画避難”でいらしている川俣町・山木屋の皆さんに、われわれの落語を観覧していただいた。もともと、いさん師匠への依頼だったけど、諸事情によりワタクシが代演。

山木屋……残念なことに訪れたことはないのだが、わが“私塾 慧學舘”の英語講師だったジョーさんに云わせれば「川俣の山木屋は、とてつもない田舎で……」とのこと。耳のタコがウオノメになるほど聞かされた。

酪農が盛んらしく、福島市のスーパーの牛乳コーナーには必ず「山木屋牛乳」の瓶が、ビンボーなワタクシなんぞには、とても手を出せないプレミアムプライスで、いつでも誇らしげに並んでいた。

学生の時にたいへんお世話になった、北海道の音威子府のようなところなのかな? と、何となく思っている。

音威子府の酪農家のオヤカタが「内地の人がここに来るとなぁ、みんなホッとするんだ」と云ったのを思い出す。北海道といえば「見渡すかぎりの地平線」というところが確かに多いけど、音威子府は四方を山に囲まれた小さな盆地。天塩川がその真ん中をトウトウと流れ、当時は宗谷線と天北線の分岐点で“鉄道の村”でもあった。
不思議と福島に似ていなくもない。

音威子府は盆地だから、夏は暑く、冬は寒い。「夏の暑さは、どこでも暑い! でも、冬は、家にいれば大丈夫だし、着込めばなんとかなるしなぁ。だいたい、冬なんか暇だから、今度は真冬に遊びに来なさいよ」とオヤカタ、宣う。でも「暑い、クソ暑い!」とボヤキながら、内地はまだ残暑厳しい9月半ばには、その年の畑作業はほとんど完了させている(もっとも、その位に終わらせないと、9月末には霜が下りてすべてパー!)。
音威子府の細川オヤカタと、「夏期講習が塾の一年を決めるのだ!」といつも云ってたタンドーオヤブン。これがまた不思議と似ている。


高校の先輩、田中ユージローさんや、オヤカタや、付き合いのある育成農家(子牛を成牛に育てるまでの仕事を専門にしている)の若旦那に、そう広くもない村中、連れ回してもらったっけ……。
ユージローさんの隣のハラさん宅でご馳走になった、キンキンに冷やした牛乳が美味しくて美味しくて、調子に乗ってガブガブ飲んだら、たちどころにひどい目(ピーピーゴロゴロ)にあったっけ……。

そんな、もうすでに四半世紀も昔のことが、いま、ありありと脳裏に浮かんでくる……。


福島に……原発事故さえ、なかりせば。

本日の根多帳

 笑遊「紙入れ」
 すゞめ「ちりとてちん(がんばっぺふくしまバージョン)」
 とんぼ「紀州(オヤブンの云うことなんて、ちっともあてにならねぇなバージョン)」

本日のワタクシの反省。

政局があると「紀州」を演りたくなる。時事ネタを入れやすくなるし。……でも「出前」で演るべきものか? 男性にはウケたけど。ジジネタだから!?(失礼!)

今日も「カラオケ病院」にしたほうが、よかったかな〜……。

音威子府の、細川のオヤカタ。もう相当なお歳になるはずだけど……。元気でいらっしゃいますか?

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2011年6月 5日 (日)

今夜は生で

さだまさし、の警備で、半夜勤。

番組オープニング、NHK福島の玄関ドア内側に、ボサッと立ってた警備員が、ワタクシです(笑)。

ひと気のほとんどない、霧雨がちの、土曜深夜の福島の街。この一角だけ、ほんのり温かな人の輪ができていました。

さださん、福島へ来てくれてありがとう。集まったお客さまが、みんなニコニコ、とてもいい笑顔をしてました。

もちろんワタクシは「職務遂行」にいそしんでおりましたので、証拠写真などはありません……。

11日に再放送されるみたいなので、よかったら皆さん観てください。

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2011年6月 1日 (水)

落語が縁で……

東京から福島へiターンしてきて、今日2011年6月1日で、まる7年。

まぁ……いろいろ、あった。

濃ゆくて、長かったように感じもするけれど、それでいて、あのボロ市役所に転入届けをしたのが、つい、こないだのような気がする、不思議な時間感覚である。

辛いことは少なくないけれど、今「どん底」という気はしない。お金も、所帯も、ないけれど(苦笑)。

過度ではないプレッシャー、美味しい食物とお酒、そして素晴らしい友人・仲間・隣人に恵まれて……これを幸福と云わずして、なんとしよう。

こんなグズグズなワタクシを受け入れてくださる、そしてかつて受け入れてくださった、たくさんの皆様に……、感謝、感謝。

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