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2011年8月26日 (金)

文庫2冊

文庫2冊
震災発生からまもなく半年。地震で倒壊した“我が家の本棚”は未だそのまま。部屋は整理整頓がメチャクチャ下手くそな古本屋のバックヤード状態……。

本を片手にしないと眠れない、強度の“活字中毒”なんだけど、本の背中を眺めながらランダムに手に取るほうなので、整理の行き届かないのはちっとも気にならない。だから片付け、一向に埒があかない。我ながら困ったものだ……。

そんな“瓦礫”の中から掘り出した、文庫本2冊。

まずは、筒井康隆「乱調文学大辞典」。
本文は「悪魔の辞典」パロディーだが、今回読み入ってしまったのは、巻末の「あなたも流行作家になれる」。
これって「落語」に、応用できなくね? ましてや「池田」まで、カウントダウン30日切ったし。
読みながら、先日、日が志さんが話してた、某審査員G・F氏のことなどを思い出しておりましたです。
この本から今回読み取ったこと。「自分のスタイルは守り通せ。ただし、通用させるためには、その世界の約束事を識って、守ろう」。
なるほど、なるほど……。


さてもう一冊は、イザヤ・ベンダサン「日本人とユダヤ人」。
今のところ最初の章あたりだけど、日本人は皆「水と安全はタダだ」と思ってると書いてある。
「人災」というコトバが近頃使われだしたが、それが日本では「天災への備えが足りなかった」意味で使われる、とか、災害は全て一過性のものだと思い込んでいるとか、政治の至らなさをリーダーを引きずりおろせば何とかなっちゃうと考えたがる、とか、とか。
まさに震災発生以来の、いろんな状況にあてはまる……。
しかし、フクシマ……千年単位とは云わないまでも、当分「原発事故」を背負っていかなければならないだろう。

悔しい。
大好きな福島が、こんなふうにされちゃったことが……そして、かつては自らが、福島原発の恩恵を受けていた人間であったことが。

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