まずは根多帳から。
ツイ輝「カレー会議」
すゞめ「猫の皿」
小笑 漫談
平三「寿限無」
とんぼ「独眼竜ラーメン」
いさん「藪入り」
大入叶!
今回の出色は、ツイ輝兄さん。“純粋現代もの”、兄さん初披露(「だじゃれゆうれい」は、改作なので……)。食いしん坊(我が国でいわゆる「グルメ」とは、一線を画す)の、ツイ輝兄さん、ナイスチョイス! 袖で、お客さまそっちのけで、ゲラゲラ笑っちゃいました。今度カレーに、蒲鉾と椎茸入れてみよ(笑)。
すゞめ姐さん「猫の皿」。“初高座以来”とのことでしたが、演ることがなくても、どこかでちゃんと温めていらしたんでしょうね。「実はすべて判っているのに、半分ボケたフリして、通りすがりの旅商人から金をふんだくる茶屋の爺」、よく考えると「死神」の“死神”以上に恐ろしい(……何のこっちゃ!?)。
恐怖と笑いは、実は隣り合わせ。
すゞめ姐さん……、デビューがこれだったか……。今、福島で、こういうダークな噺のできる、第一人者でしょうね。「饅こわ」も絶品だし(笑)。
小笑さん、平三くんには、今回は厳しかったことでしょう。お二人とも、いつも通りの悪くない内容だったのに、どこかお客さまとシンクロしてなかった。そのあとに上がるプレッシャーたるや……、これはちょっと後回し。
いさん師匠の「藪入り」。……今、自宅で一人で呑みながら書いているので……思い切って云っちゃいます。池田のザンザン降りの中での、春之輔師そっくりのセリフを……。
「しょうむないクスグリ入れんでええし、ヘンに噺、いじらんで、しっかり本題でキメていただきたい」と……(あ〜、書いちゃったよ!)。
だって、いさん師匠、実はとても小心者で、照れ屋なんだもん。だから、妙チクリンなクスグリが、みんな“照れ隠し”に見えちゃうんです。
未だ独り者でフラフラしているワタクシの云うべきことではないですが「藪入り」は、倅や娘を持つオヤジ、オフクロならではの噺。ワタクシなんぞは、どう引っ繰り返ったって「子供側の立場」の経験しかない。オヤジの慌てぶり、照れぶりは、あたかも自分の親を見ているようでした。だから、ヘンに噺を壊さなくてもいいのではないですかねぇ……。
いさん師匠、来年は「10分藪入り」ですね!(焚き付けてどうする……)
ひとはどうあれ、ワタクシは……。
目論んでいた「根多卸し」、ウチを出る前の稽古開始1分で「ダメ」の結論が出た。じゃ、どうする……。
直近の自分の経験をマクラに振って、まぁ出番も出番だし、小咄ネタに決めたのはいいけれど……。
小咄、と云う割に、伏線、クスグリ、いくつ飛ばした? しかもこれ、ヒントはいただきものだけど、一応「自作」だぜ……。
今回マクラはずいぶん笑っていただいたけれど……本題(……ったって、3分小咄)が、メタメタ。しかも、それに気が付いたのが、一晩明けた昨日の朝……。
かなり笑っていただいてしまったがゆえ、クスリとも笑いのこなかった、忘れがたい「あの日」の高座よりも、百万倍、悔しい。
昨日26日夕方、地元のスーパーでカゴ持ってウロウロしてたら、向こうからニコニコしながら寄ってくる人がいる……「誰だっけなぁ?」と思っていたら……
「あ、落語の人ですよね! こないだ拝聴しました。面白かった〜! こんどまた行きますね!」
昨日のAOZじゃなかったらいいんだけど(苦笑)。
いつものセリフで、締めます。
「勉強しなおしてまいります」……
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