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2011年10月30日 (日)

世の中は回り持ちだ。

昨日はAOZ寄席・夜席「○○の秋」。“お掃除役”をつとめさせていただきました。
まずは御来場のお客さま、ありがとうございます。今回は噺の性質上、メガネ無しで出たのですが……。いつもいらしてくださる、そして笑ってくださるあなた。ちっとも笑ってくださらないけど、しっかり聞いてくださるあなた。後ろの方で「面白くて笑いたいんだけど、人前で声出して笑ったら恥ずかしい、かも(どうしてこれが笑えるのかしら、なのかもわかりませんが……失礼!)」と控えめになさってるあなた。わが目には、ぼんやりとしか見えなかったけれど……いつもいつも、ありがとうございます。

そして、出番を終えて着替えして、さりげなく客席に交じってくださった先輩の皆さん……パーテーションの影で、もともとはワタクシが高座に上がらず担当する予定だったお囃子DJを、完璧にやりきってくださった、すゞめ姐さん。
感謝です。

根多帳

 ツイ輝「カレー会議」
 笑 遊「鉄砲勇助」
 画楽多「馬鹿の中身」
 小 笑 漫談
 平 三「金明竹」
 いさん「奥方のツーオン」
 松太郎 漫談&マジック
 とんぼ「時そば」

大入叶

いさん師匠、松太郎兄さん、時間調整をしてくださって、こちらは気持ちに相当の余裕を持てました。ありがとうございます。でも、もう少しゆっくり、たっぷりしゃべれましたねぇ。仕草とともに、大きな課題……。

今回、事前の段階では「時そばの基礎知識」マクラを振るつもりでした。フルバージョンだと「“花巻”“しっぼく”とは何か」「時刻の言い方の解説」の、二段構え。福島で最初に時そばを演ったときは……恐らく両方、やったはずです。

でも「時そば」、本題だけで15分、ほしい。最初の調子のいい客のシーンに5分。それを“検証?”するのに5分。それを真似して失敗するのに5分……。

そう思ったのと、前に「現代もの」が続いたこともあり……「今回は純粋に“古典”の本題だけで勝負してみよう」と、考えた次第。で「今日はウンチク話、やめっぺ」と、マクラ、すっぱりやめちゃいました。一応これは「正解」だったかな。

ワタクシのしつこいマクラを聞きたかったという奇特なかたがいらっしゃいましたら、単品で招んでくださいませ。「時そば」だけで一時間、話せるネタはあります。ただ、それが面白いかどうかは……、保証できかねますけど(苦笑)。

ところで、ワタクシの「時そば」は、先代・柳好師のマネ。柳好師の淡々とした語り口は大好きなんだけど、今回はちょっとだけ、ワタクシの見解を入れてみました。
それは「初日のそば屋と二日目のそば屋のキャラクターの違い」。

こだわりの表れた旨い蕎麦なのに、景気の悪い初日の店主。対して、べらぼうにまずいのに、しっかり「お得意」をゲットしている、二日目の店主。
柳好師はどちらもあまり差が無い感じで演ってらしたけど、ワタクシは「それ、ちょっと違うんじゃね?」と、思い……。


初日の「当り屋」店主像。これは、そう考えた時からあまり変わらない。もともと、他人に媚を売るなんてできない。しかも、一本、芯が通ってないとなにごとも納得いかない、頑固者。色々自らのこだわりを持って、屋台を引いているけれど……まぁ、こんな商売、儲かりゃしない。でも、それでも別にかまわない、という、悟りというか、達観がある。
自分のこだわりを全て認めてくれた通りすがりのお客……一文くらい、知らんぷりしてオマケしちゃおうじゃない。さっさと角を曲がって、去って行く……。角を曲がりながら、ひそかにニンマリしてるかも。

二日目の「孫屋」の店主。これは不思議だ。ろくでもない商品、ろくでもないサービスしかできないのに「お得意があって景気は上々」。
これを最初は「若いイケメン兄ちゃん」にしようと思ったんだけど……これが難しい。第一、自分がイケメンの対極(……ここで笑うな!)、しかもこれを噺で表現するとなると……。

で、この二日目の孫屋のキャラには、我々「福島素人落語の会」が、いつもお世話になっている“M食堂”のマスターに、勝手にご登場願いました。
いつも満面の笑顔。否定の言葉など聞いたことがありません。繁盛の元は、あの笑顔……。それが、お得意を引き寄せる。

断っておきますが、M食堂、決してまずいわけでも、サービスが悪いわけでもありませんよ!
ワタクシが、マスターの満面の笑みのみを「孫屋の店主像」に、勝手にお借りしただけのこと……。
あの、これっぽっちの悪意も感じられない笑顔で「ヘイ、四ツで!」と返され……間抜け野郎は泣き顔で「いつ、むう、なな、やあ……」と余計な銭を払いながら……心はどこか、癒されている……。

う〜む……。書き表わしてみると、ずいぶん無理な解釈ですけど。

さて、ここのところ、何かと「下ブレ要因」に見舞われているワタクシ。だから、今回「悪いあとは良い、良いあとは悪い、世の中は回り持ちだ!」のセリフには気合いを込めました。そして、M食堂のマスターの入った二人目のそば屋が、このセリフで間抜け野郎の先取りをしちゃうところ……ここで、客席のお客さまから、一番の笑いがキタ!

そうだよ、「悪いあとは良い、良いあとは悪い。だから、クヨクヨしなさんなよ。だからって、油断しなさんなよ!」と、きっと皆さん、応援してくださったんですね。ありがとうございます!

来月も、毎週、高座に上がる機会をいただいています。その間には、今、かなり居辛い状況の毎日が挟まるという……。一面“身から出た錆”でもあるし、今まで結構、悪くない思いも、してきたんだから。

良いあとは悪い。悪いあとは良い。
世の中は、回り持ちだ!

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2011年10月27日 (木)

早く来ないと、行っちゃうよ〜!

TPP交渉なるものに、参加するか否か、ここのところ、なにかと、かまびすしい。

と云ったって、たぶんドジョウさんは「信を問う!」とか云って、解散総選挙はしないだろう。黙ってれば、あと2年弱は、政権与党でいられるんだし。


与野党が逆転した途端に、それぞれのそれまでの言い分なんて、いとも簡単に引っ繰り返っちゃうんだもん、なぁ。

今日のニュースに流れていた、TPPを主導する米国要人の発言を聞いた。あれは、焼き芋屋さんの売り声だね。「早く来ないと、行っちゃうよ〜!」

それにそそられて、なけなしの銭はたいて、今の空腹(誰の?)を満たすか……。それも、ひとつの、選択肢ではあるけれど。

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2011年10月26日 (水)

どくとるマンボウ、ありがとう

どくとるマンボウ、ありがとう
《マダガスカル島にはアタオコロイノナという神さまみたいなものがいるが、これは土人の言葉で「何だか変てこりんなもの」というくらいの意味である。》……この書き出しの一文は、ワタクシにアタオコロイノナの息を吹き掛け、すっかり虜にしてしまった。

「どくとるマンボウ航海記」に出会う中学1年まで、ワタクシは自分が大変ノロマなこと、そして、世間一般とは、どこか感覚がズレているらしいことに気が付いていて……、それが嫌で嫌で、たまらなかった。

でも、これがきっかけで「なぁんだ、そんなこと、気に病まなくてもいいのかぁ!」と、方向転換できたように思う。

どくとるマンボウは又「ブレる」人でもあった。ブレの大きいワタクシ、何度、勇気づけていただいたことか……。

実はワタクシ今、相当「下ブレ」気味だ。
でも「アタオコロイノナ」の使徒歴、伊達に32年半、やってない(笑)。たぶん、今回は、今が、でなければ間もなく底だ。そしたらまた、昇っていけばいいもんね。

どくとるマンボウ、ありがとう、そして、バイバイよ。
ホントは「楡家」の単行本も、本棚の「瓦礫状態」のどこかにあるはずなんだけどなぁ……。

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2011年10月23日 (日)

松川といえば

松川といえば
今日は、旧松川小学校体育館にて「松川寄席」。

根多帳

 笑遊「紙入れ」
 ケロ美「松山鏡」
 小笑 漫談
 とんぼ「平林」
 いさん「禁酒番屋」

体育館の舞台からの落語というシチュエーションは、たぶん中学2年の「初高座」以来。
しかし、落語は、広い高座、広い客席より、小ぢんまりした会場の方が向いてるのかな、と思いましたね〜。遊雀師匠が福島にいらしたとき、会場の“パセ2”を“秘密クラブ”と表現したのが印象に残ってますが……。
江戸落語は数奇者同士が集まって、アングラな噺をしたのが発祥とやら。やっぱり「座敷芸」なんだなぁと(対して関西、上方は「大道芸」発祥。その性格の違いは先月、池田で改めて、感じたところ)。

ともあれ、今回の企画をしてくださった、松川町商工会青年部の皆様、ありがとうございます。もし、次の機会をいただけるなら……ぜひ「秘密クラブ」に、しましょうね(笑)。

さて「松川」へ来たら……。忘れちゃならない「金水晶」。
会場に入る前に「あ、帰りには、この旧街道のセブンにゼッタイ寄らなきゃ」と。目当ては去年の年末、思いがけず出会っちゃった「金水カップ」。
寄席が引けての帰り道。もちろん件のセブンへ。金水カップをふたつ手にとって、ふと下の棚を見ると……普段ワタクシが出入りするスーパーでは見たことのない「金水晶」が……。

レジのお姉さんは、ヘンな客だと思ったべね。まだまだ明るい昼下がり、酒の棚の前で、酒カップふたつ、こっちへ持ってきそうな雰囲気を見せつつ、そこから5分も動かない、怪しいオッサン……。

そして、とうとう、清水の舞台から飛び降りちゃった。写真の「白しぼり」、ゲット!

呑みながら、書いてますよ、コレ。四合瓶、残りはあっという間に、アンダーツーフィンガー……。
「金水晶」、もっともっと、ファンになっちゃいそう……。

何? ついこないだの「断酒宣言」は、どうしたって?

そんな昔のことは、忘れた(笑)。

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平林

3年前の「落語再デビュー」のとき、演りたい噺リストを作った。「平林」は、じつはその最右翼だった。

しかし、どういう風の吹き回しか、再デビューの初高座には“つる”を選んだ。「“つる”やりま〜す!」と云っちゃったあとで、我が家のストックを探ったところ、なんと、ひとつもない! 馴染みの書籍に図書館で当たったけれど、これにもない! はっきりした憶えではないのだが、少年時代に地元のホール落語会で、たった一度、桂 歌丸師匠の“つる”を、ナマで観た。これが、よほど、印象に残ってた、らしい。


この、再デビューの“つる”は、今の“とんぼ”の芸風、すなわち「時事問題」を絡める出発点になった。この時の“つる”は、結構ウケたし、自分でいうのもヘンだけど、あとでビデオ観て、自分で笑ってしまった……。ただ、その時そのままの“つる”は、今はもう、できない。世の中はめまぐるしく移り変り、時の首相の辞任の捨て台詞なんか、ほとんど誰も憶えてないだろう。しかも「浜辺の沖から、ツ〜ッ!」は……あの3・11の惨状を思い起こさせる……。今年“つる”は2回掛けたけど、GWに仙台へ押し掛け落語をしたときに、東北学院大落研部長、信祈楼かすみさんがやっていた「山バージョン」をいただきして「福島の山バージョン」に変えたもの。この先、少なくとも10年くらいは、ひょっとすると一生この先「浜辺の松に……」には、戻せないかもしれない。

それはさておき「平林」。
なぜこの噺を演りたいと思ったかというと……これもウチの「音源ストック」には皆無だから。
この噺、幼い頃馴染んだ落語の本には載っていて、記憶にさっぱりないながら、多分、中高生の頃、好んで高座に掛けていたはずである。なぜなら「タイラバヤシかヒラリンか、イチハチジュウのモ〜クモク、ヒトツにヤッツにトッキッキ!」と、スラスラっと出てくるから。

でもこれ、なんでウチの音源にないんだろう……、あ、オチが、まずいのか!

「気が違った」は、放送コードに引っ掛かりかねないもんなぁ……。

でもこの「平林」、たったそれだけで、知らない人が多い、なんて、もったいない! そうか……ひょっとして、今、放送に乗せられない落語って、ずいぶんあるのかもしんない。せっかくナマの落語をやるんだから、そういうものも(お客さまの不快を催さないレベルで)色々できたら、いいなぁ。

ワタクシが元々参考にしていた書籍では「タイラバヤシか……」をやるのは“権助”の設定。“つる”をとりあえずやりおおせての年末、東京の田舎へ帰省するとき、これを書写したものを持って、バスの中で少〜し稽古をしてみたのだけど……どうも、後味がよくない。
権助は落語の中の大立て者だけど、彼を主人公に据えて、しかも彼を笑い者にする噺は……ワタクシの来歴からいって、できたものではない。

悩んでいたときに出会ったのが、圓窓師匠の「落語図書館」。権助でなく、定吉が主人公。そして「平林」の読み方も、バラエティが増えている。「ヘイリン」が、埼玉・新座の「平林寺」と読みが同じだとは、その近所で育って、しかも福島移住直前にも住んでいて、通勤でほぼ毎日傍らを通過してたのに、ちっとも気が付かなかった……。目から鱗。
そして、談志師匠のCDからは「英語で読んだら」という、大きなヒントをいただいた。

まぁ、それを取り混ぜて……「定吉が、コトバ遊びに翻弄されるうち、とうとう仕舞に壊れちゃう」という……、とんぼの「平林」は、かなり、シュールな出来、なんざます。

明日(……おっと、油断してたら寝ちゃった……もう“今日”だ)は松川へ、この「平林」、持っていきます。

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2011年10月19日 (水)

ちゃん平さん、ご馳走様です!

ちゃん平さん、ご馳走様です!
去る10月16日は、いさん師匠がお席亭の、第3回「らくごのくに」。

当初の企画では、ワタクシが、某・大ネタを披露、ゲストに茨城のちゃん平さん……の、予定だった。

ところがその、ちゃん平さんが、三代目日本一に輝いちゃった!

これは、ワタクシはもとより、お席亭のいさん師匠にも“想定外”の大惨……、いやいや、大慶事! まさかまさか「日本一(すなわち世界一)」が、ここフクシマに!

直ちに模様替え。
「池田」の報告会になりました。それでワリを喰った(?)のが、米沢の小道さん……。でも、ちゃんと、着物持って来てくれてました。あぁ、よかった!

根多帳

 いさん「天狗裁き」
 小道「新聞記事」
 松太郎「裕次郎物語」
 とんぼ「カラオケ病院」
 ちゃん平「学校へ行こう」
     「上野の釣り」
 (二席)

大入叶!

12時ちょっと前に会場に到着したら、独り荷物を運んでる、いさん師匠。「お早ようございま〜す、あとは?」「これでラストなんだ……」
もう一本、早いバスで来るべきでした……。

開演13時半。
会場の支度をとりあえず二人で済ませて、午後1時……。誰も来ない。お客さまはさておき、演者もワタクシといさん師二人だけ。おいおい、大丈夫?

1階でオムスビふたつ買ってきて、腹拵えが済んだ瞬間「こんちわぁ〜!」と、ちゃん平さんの元気な声! あぁよかった! メインディッシュだけは(……ちゃん平さんゴメンナサイ)これで間違いなくなった!

13時15分。ようやくお客さまが一人、いらしてくださる。でも、二間の和室の仕切りを取っ払って座布団を並べた、いやに広〜く見えるその場所に、たった一人……「どうぞ、お好きにお座りください」と声をおかけしたものの……居辛いよね〜、あれは……。

でも、福島って、なんだかなぁ。
その場にいたたまれなくなったワタクシが、会場の外へ“誰か知ってる人のひとりでも来ないかなぁ”と、うろついていたわずか数分の間に(呼び込みする程の度胸がないのが情けないけど)どこからわいたのやら……モトイ! いらしてくださったやら「空席以外はすべて満席」しかも「ちょうどいいお客さまの詰まり具合」に、なってる(笑)。みんな、いったいどこから入ったの? しかも、見事にお約束の“フクシマ時間(笑)”で。

しかし、今日は、演りやすかった。なにせ、お名前こそ存じ上げないけれど、おそらく福島で一番笑ってくださる常連の、男性のお客さまが、最前列に陣取って、常の如く、豪快に笑ってくださったから。
AOZはいうまでもなく、テルサだろうが、中合だろうが、文化センターだろうが、音楽堂だろうが、いつも、いつでも最前列の席から、会場の雰囲気をリードする笑い声をくださる。

顔で笑うのは、愛想でもできるけど、楽屋がびっくりするほどの声を立てて笑うなんて……、ナルねぇさんとワタクシの専売特許かと思ってた……。


噺家は 笑い上手に 助けられ

福島はお客さまが固くて参ると聞くけど、なかなかどうして。

どう呼び掛けていいものか、迷うところだけど……、件のお客さま! いつもありがとうございます。

そして……「福島は固い」と愚痴る師匠へ。師匠がたの地道な活動は、ちゃんと実を結んでますよ! それに乗せていただいて、ワタクシなんぞは、随分とラクをさせていただいておりますです……。

ところで……。
われわれ池田の172分の1がいただいた「参加賞」のひとつが、こちらでは売ってない“きつね どん兵衛・関西バージョン”だったのは、以前にご報告したとおり。
ところが、ちゃん平さんの許に“1年分”届いたのは……「工場直送・関東バージョン」。

どこで外から見分けがつくか……、ちゃんとあるんですね! マーキングが。
そう、今日の写真。ここが「E」なら、黒っぽい関東の甘辛い汁、「W」だと、関東人が“おろ? スープさ入れ忘れたべか?”と誤解しがちな、色が薄いのに実は割とショッパイ関西風の汁。

日清食品、さすが、なかなか、したたか。水戸のちゃん平さんのところへ、ということは「常磐線の電車の室内灯が消えるあの辺りの工場(あそこを通ったことがある人はきっと判る……煙突が「カップなんたら」になってる)」から、直送したようだから。


それを聞いたら、日が志さんがわざわざドンキに立ち寄ったのも、むべなるかな、と。一年分もらっても、我々には「Wの喜劇」は、来ないんだから……。

ともあれ、ちゃん平さん、ありがとうございます。噺は袖で、ゲラゲラ笑わせていただきましたし、じっくり3年(いや、20年か)掛けた「名人」ノウハウのエッセンス、もちろんその薫りをほんのちょっと嗅がせていただいただけですけど……勉強になりました。高座の噺からも、楽屋話からも、たくさんヒントをいただきました。
まぁ、今後それを活かせるかどうかは、こっちの力ですけど……。


ちゃん平さん、小道さん、そしてもちろん福島のみなさん……。一日たっぷり楽しめて、今後の希望を抱くことができたのは、皆さんのおかげ。ありがとうございます。

しかし、7年前に、タンドーのヒゲオヤジにホイホイついて来なかったら、今のこれは、なかったんだよね……。

オッサン……。改めて、ありがとう。献杯!

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2011年10月15日 (土)

暫くやめてた所為か馬鹿に美味い

暫くやめてた所為か馬鹿に美味い
ハーイ皆さん、お元気ですか? ドンヨリ雲がパッと晴れたら、吾妻山はアッという間に真っ赤っ赤。肌寒い中、芋煮でビールもいいけれど、七輪でモーモー秋刀魚の煙立てながら一杯。でも、もうすぐチラホラ雪の便りの季節。冬になればストーブで美味しい煮込み料理がいっぱい作れる。放っといても腐らないしね! 楽しみ、楽しみ!

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今週、仕事は割と暇だった。火曜日スタートから、今日土曜までの、毎日、定時。

そんな状況でこのブログ、何故更新停止に陥っていたか、と云うと……。

「断酒」してたんです。

身近に、酒断ちする人が結構いましてね……。

Cさんは、自らに気合いを入れるために……。MさんとKさんは、患って、ドクターストップ。

ワタクシは、この夏秋で痛風発作を2発。2回目の発作の最中に健康診断があって、問診の先生にオコらえた(苦笑)。

近ごろ、ものごとが思うように、はかが行かない。それで、日常最大の楽しみ、晩酌の量が増えはじめ、今まで日本酒3日で1升だったのが、2日で空いてしまうことがザラに……。

朝、出勤のために、4階から階段を降りるのだが、もちろん朝からは呑んでないのに、足がふらつく……。これは、いかん! このままで良いわけがない。

で、この火曜日から「断酒」に踏み切った。
問診の先生には「せめて、減らしなさい!」とオコらえたのだけど“減らす”なんて、そんなの、とてもムリ! 一旦呑みはじめたら、すっかり酔っ払うまで呑むか、酒がなくなるかしなきゃ、止まらないんだもん……。いっそ、断っちゃったほうが、余程ラクだ。

火曜日の時点で、一合ほど、酒はあった。でも、なんとか、それに手を付けないようにして……もちろん、夕方の買い出しで、買わないようにして。

晩酌の代わりに、酢の水割り「Sit down(「オスワリ」)」にして……。4日、保った。

やってみて、わかったこと……未だ「アル中」には、なってないぞ(予備軍にはちがいないけど)! 夜はちゃんと気持ち良く眠れたし、昼間、酒が欲しくて困ったり、手が震えて仕事が手につかないなんてことは皆無。むしろ、朝の目覚めはスッキリだし、階段の上り下りもふらつかないし、食べるものが不味かったりすることもなく。

よし。これから「ウイークデー」は禁酒しよう、と決意を新たにしつつ、今「この4日間の自分の努力にご褒美!」と云いながら……、このところちょいとやめてたせいか、ばかに美味い一献を傾けてる、やっぱ、どうしようもなくアル中予備軍のワタクシ……(苦笑)。

「願掛け」の断酒を1年から3年に延ばして、結局朝晩呑んじゃう小咄の人物と同じじゃん(笑)。

オトーさん……、やめろやめろと云われても、やめられないのは、「酒」ですなぁ!

しかし……呑んでなきゃ、書けないのかね、このブログ。表題を「二代目・Rチューンコラム」にしないとか!?

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2011年10月 9日 (日)

お祭り付いているらしい

今日は福島稲荷神社の例大祭。
ワタクシ、ご依頼をいただき、御輿渡御の一員を務めさせていただきました。

社務所で烏帽子・直垂(ひたたれ)姿に整えていただき、気分は「平安の貴公子」。御盾をたずさえて、渡御のトラックへ。

荷台で、三列前の人が持っているものを見て、ご一緒の笑遊師匠に「……あれが“四神剣(四神旗)”なんですね!」と問えば「そう“百川”!」と返ってくる、珍道中……。

でもね……。

稲荷神社脇からテルサ前を抜けて、平和通りに出て、すっかり見慣れた、抜けるように晴れた空の下にそびえる吾妻連峰が目に入った時……

目蓋があったかくなって、景色がぼんやりとなった……。

オマエは、ここの生まれでも育ちでもないけど、福島を「故郷」にしてもいいぞって……お稲荷さんが許してくれたのかな。

「田舎」のないワタクシに「故郷」をくださった、周りのたくさんの皆さん……ありがとう。

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2011年10月 8日 (土)

今日は、お勉強

今日は、お勉強
メディア・ユニバーサルデザイン検定とゆう、最近発足した資格試験の、講義と試験に行ってきました。

「バリアフリー」と混同されることの多い「ユニバーサルデザイン」という言葉だけれど、考え方が大きく違います。どこが違うか、というと……

1。(バリアを持つ人の)専用になっていないか
2。(バリアを持つ人を)特別扱いにしていないか
3。それは他の利用者にもメリットがあるか

というところ、だそうです。

これって「落語」にも、あてはまらなく、なくね?

要するに、どこで、誰にでも、喜んで使って、聴いてもらえるようにしましょ、ってこと。

伝えたいことを、確実に伝わるように工夫すること、それが「メディア・ユニバーサルデザイン」。

そこへいくと、先般のワタクシの「対・池田作戦」は、ダメダメ……。

1。「専用バージョン」で臨んじゃった。
2。あの高座を「特別扱い」にしちゃった。
3。判る人にしか判らない「オチ」にしちゃった。

決勝戦、ファイナリストの皆さんの噺を拝見してて、そういうところはやっぱり少なかったもんなぁ……。


でも「ユニバーサルデザイン」の評価は……お客さまが下す。約束事にガンジガラメに縛られるのではなく、その場その場で求められる“最大限の満足”を、色々工夫して行きましょう、というのも「ユニバーサルデザイン」の、大きな柱だそうで……。

要するに「周りの人々が、どうしたら笑顔になってくれるのか」工夫、勉強、精進せよ、ってこと、なんだろうなぁ。

この頃身近に何かしら“ギクシャク”したことの多いワタクシ。
考えさせられることの多い、今日一日でした……。

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文知摺寿寄席

今日は「朝から落語会」、わが地元の“文知摺寿寄席”。昨年に引き続き、お招きをいただきました。
しかし、この“寿大学”系にいらっしゃる皆さんは、どの地区でも、ホント、快活に、タイミング良く、大きな声で笑ってくださる。好奇心旺盛で、何でも楽しんでやろう、というかたがたの集まり。今日の演者一同、すっかりノセていただき、楽しく高座をつとめられました。有り難いかぎりでございます。

根多帳

 笑遊「鉄砲勇助」
 平三「紺屋高尾」
 小笑 漫談
 とんぼ「家見舞」
 いさん「みどりの窓口」

大入叶!

今日驚いたのは、平三くんが「高尾」を持ってきたこと!
語り出しで「あ“宮戸川”かな」と思わせておいて、いきなり「久蔵がヘンなんです」とキタから、面食らった!
絵草紙で高尾の姿を見初める設定を、見事な改作でさらりと流し、久さんが高尾に身の上を打ち明けるクライマックスに絞った、ニクイ構成……。「おいおい、“出前寄席”で“高尾”はナイだろ!」なんて、ハタの心配なんざなんのその、要所要所、しっかり笑いをとって、クライマックスシーンでは客席から感嘆のため息が漏れ聞こえて……所要20分ほど。
今回も実に見事な「高尾」でした。

但し……ひとつ、お説教。出前寄席の二番手や中盤で出す噺じゃありません!(笑)……あとが、やりにくいじゃん(苦笑)。でも、尺は、あれならばっちり出前向き。今後こういう機会で「高尾」をやるつもりなら、前もってその会を仕切ってるひとに言いましょう。平三くんの「高尾」なら、アマチュア落語の会なら、どこへ出してもきっと「トリ」で間違いありませんよ!

しかし、明後日の落研発表会、観に行けないのがとても残念! あの、立派な、医大講堂が、トリの平三くんの「高尾」で、笑いと感動に満たされますよう……。たっぷり、ご熱演を!

さて、自らの反省……。
ホントは、何ヵ月か前のリベンジを兼ねて、今日出すつもりで違うネタを稽古してた。ところが、この火曜日……「あ、これはまだ、とてもダメだ!」と、厭なことに気が付いちゃった……。いさん師匠のブログを拝見したら「みどりの窓口」で行くつもり、とお書きになってるし、ワタクシの前は漫談の小笑さん……これじゃ「カラオケ病院」は、出しづらい。

ふと思いついて「家見舞」をさらってみたら……これが案外、スラスラ出た。「おお、これにすっぺさ!」
今日のワタクシの開口は、実は去年と全く同じだったんだけど、誰か気付いてくれたかな? それはさておき「ホームグラウンドの強み」か、めったにできないお客さまへの問い掛けやったりして……かなり削ったつもりだったけど、マクラが延びちゃった。本題でも、笑い所でしっかり笑っていただいて……そんなこんなで、もう少し早く下がるつもりだったのに、トリのいさん師匠の持ち時間にずいぶん食い込んでしまいました……申し訳ありません……。
「みどりの窓口」は、老夫婦のシーンや、窓口から居酒屋への場面転換のところなど、本当なら、もっとゆったり時間がほしいところでしょう……。押せ押せにしてしまいまして、申し訳ありません。

しかし「家見舞」は、演っててとても楽しいな。夏は冷奴、冬は湯豆腐、季節を問わずに行けるにもかかわらず、それなりの季節感は出せるし、時事問題も絡めやすいし(「二本松の米」は、高座の上で思いついたアドリブ)、しっかり古典だし、ウンチクも語れる……。ワタクシの「定番」にできそうです。

どうしたら10分に収まるかな!(←トラウマ……笑)

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2011年10月 6日 (木)

スティーヴ・ジョブズよ安らかに

アップルの創業者で、ついこの間までCEOだった、スティーヴ・ジョブズ氏が、亡くなった。

Mac歴、そろそろ二十年近くなってしまうワタクシ。そして、今はMacでもって、口に糊しているわけで……。今までそんな風に意識したことはなかったけど、ジョブズ氏は、ワタクシに糧をもたらしてくれる、一種の“神様”“お天道様”のごとき人だったのだなぁ。

めまぐるしく事業を展開し、そして、最期の闘病……Mr.ジョブズ、お疲れさまでした、そして、ありがとう。

訃報を読むと、禅と仏教に傾倒していらしたようだから……合掌、で、いいですよね。


さて、ジョブズ氏の人生にひきくらべて、ワタクシは……!?

「あ〜あ! オレは、長命だ(苦笑)」

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2011年10月 1日 (土)

予定のない週末

色々と疲れることが続いたところへ、先週のミスチルがトドメを刺して、痛風くん、再発……。前回通院したときのクスリがあるから、まぁ何とか治まった、けど。
しかし、アルバイトで一日立ち仕事は辛い、辛いだけじゃなく、咄嗟の動きができないだろう。だから、早々にバイト先へ断って、今週末は休ませてもらった。

久々に、な〜〜んにも、予定のない「完全休日」!

だったら、部屋の片付けするとか(未だ大地震の片付けが全然できてない)、噺の稽古やネタ繰りすればいいんだけど、そんな気にもまったくなれず……、ひたすらウダ〜ウダ。

これは、良くない。少しは動かないと。

そうだ、米沢の小道さんのブログに、今日夕方、落語長屋さんの稽古会があると書いてあったっけ。行ってみよ。
栗子越えでも40キロちょい。普段の通勤往復プラスくらい。往復に運転しながら稽古もできるし。

お客さまはワタクシを含めて11名。“ツ離れ”おめでとうございます。

根多帳(敬称略)
 田舎家鯉志「親子酒」
 立花亭満丸「結婚式風景」
 吾妻家三吉「太鼓腹」

大入叶

こう見えて、ここの所、疲労感や挫折感にさいなまれがちだったワタクシ。でも、落語を聴いて、生の落語に触れて、ゲラゲラ笑うと、元気が戻ってくる。

落語にも、兄さんがたとの談笑にも、元気をいただいてまいりました。行ってよかった! ありがとうございます。

ホント、落語は、ワタクシの「再生可能エネルギー資源」なんだなぁ。

「予定が全然ない」とは云ったけど、明日は早朝から町会の清掃、そのあとプラスで除草作業だ。足はまだ少し痛むけど、体動かして、スッキリ来週を迎えようっと。

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