普段、ファンレターやラブレターなんて言わずもがな、請求書と宅配ピザ屋のチラシ以外はまず入ってこない我が家の郵便受けに、ある日、この頃親しくさせていただいている東北学院大学落語研究会さんからの葉書が。
「ほほう、発表会でもやるのかな」
ペラっと引っ繰り返したら……なんと、白紙!
呆れるを通り越してその場で爆笑。
でも、中身がわからないのは気持ちが悪いから、電子メールにその旨したためたところ、程なく部長の福楼くんから丁重なお詫びのメール。それだけでもよかったのに、後日、改めて、きちんと内容を記した葉書が……。たった数回ご一緒しただけのワタクシなんぞに、そこまでしてもらったら、もう顔出さないわけにいかないじゃん(笑)。
東北学院大学落語研究会、第45回定期落語会
根多帳
鍬菜乃くいな(すきなのくいな)「孝行糖」
間雲亭吠駆(まうんていばいく)「粗忽長屋」
昇舎かった(しょうしゃかった)「時そば」
時和亭兼成(ときわていかねなり)「天狗裁き」
仲入り&前座披露(仲入りだけど三本締め)
世奥舎てりあ(よおくしゃてりや)「狸の札」
豊包亭福楼(ほうほうていふくろう)「胴斬り」
信祈楼かすみ(しんきろうかすみ)「幾代餅」
大入叶!
控えめに最後列に席を取ったら(座高が高いもので……)、あとからあとから椅子追加。仲入りで振り返ったら後ろに三列できてた。
うちの会も「白紙の案内状」送ってみようかな(笑)。
それはそれとして……。
プログラムを見て、驚いた! 大根多のオンパレードじゃあ、あ〜りませんか!
隣に座ってくれた清生さんにそれを言うと、シレっと「4時か、4時半頃の追い出しですよ」……オイオイ(^^;。
1時開演だから、まぁ2時間として、3時半には仙台を出発できる。だったら今日のAOZ寄席、5時入り、余裕じゃん! と目論んだワタクシがアサハカだった……。
幸か不幸か「大学落研」の経験のないワタクシ……その「定期落語会」となれば、みんなどれだけ気合いが入るか……。会場に入って、それに初めて気が付いたわけで……情けない。
しかし、そんなことに考えがまとまったのは、これを書いている今現在のこと。会場では皆さんの姿をすっかり楽しんでて、アンケート用紙に批評を書き入れる余裕なんか、これっぱかりも無し。だって、みんな一所懸命だし、達者なんだもん。
あえて3名さんだけ、少〜し、感想など。
兼成さん。ダミ声が、その声だからこそ、いい味でした。今度、軽い噺を聞いてみたいなぁ。
福楼さん。文句無し、上手い! さすが部長を張るだけはあります。会場でも言ったけど、ぜひ来年は「岐阜」に行きなさい!
かすみさん。人情噺の大根多、お疲れさま! 欲を言えば「ああ、あそこは」があったけど、しかもワタクシ2度しかかすみさんの高座は観てないけど、とてもフラがあって、笑いながら泣ける、ありがたい一席でした。かすみさんの「幾代」、ぜひ、また聴きたいなぁ!
会場で、現役の皆さんはじめ、清生さん、伴人さん、桂喜兄さん、友楽師匠、こいく姐さん……ここ数年お馴染みにさせていただいている皆さんと顔合わせできたのも、嬉しい限りでした。
さて……福島へ大急ぎで戻って、AOZ寄席へ。
根多帳
ツイ輝「粗忽長屋」
いさん「つぼ算」
小笑 漫談
笑遊「道具屋」
とんぼ「猫の災難」
反省。
終演後、ツイ輝兄さんからいただいた一言に尽きます
。
「今日の酔っ払いは、素面だったね!」
仙台へは、珍しく自家用車で向ったのだった。東北道が、3月一杯タダだから。こんなチャンスはない。
でも、好事魔多し……。
お土産を携えて、意気揚揚と飯坂インターから東北道に乗って程なく……後ろの方から「パタパタパタパタ……」と、変な音がする。イヤだなぁと思って、相変わらず運転しながら噺の稽古をしていたら、その音が大きくなるどころか、クルマが音の調子に合わせてガタガタガタガタ震えだした……。間違いない、パンクだ! ただ、幸いにもハンドルは取られないし、音の様子から察するに、左後輪。
普段なら、このくらいのことにビビるワタクシじゃない。
ところが、前日の大雪だ。走行車線はすっかり乾いているけど、路肩はどっさり灰色の雪……。
半泣きになって、ハザード焚いて、左端を徐行……クルマと我が身の安全を担保してくれそうな隙間を探すも、そんなものは無情にもちっとも現われず……結局、白石蔵王インターまで走るしかなかった。
そこでテンパータイヤへの交換作業をして、ホウホウの体で仙台に辿り着き……。
もちろん、福島への帰途も、タイヤはそのまんま。ネタ卸の噺の稽古なぞできるわけもなく。
だったら、ネタを代えればいいのに……。
今回のAOZ寄席にいらしていただいたお客さま。ワタクシとんぼなんぞがトリで、本当に申し訳ありません。そして、終演までお付き合いいただきましたこと、感謝に絶えません。
でも、お客さま以上にクヤシく思っているのは、きっとワタクシ自身。
しかし……「酒呑み噺」は、難しい。自分が酒呑みだから、余計に難しいのかも。
去年後半、好評をいただいた「親子酒」が、そうだった。忘れもしない、初演、メタメタ。それから半年、熟成して……ちゃんとした(?)「酔っ払い」になれた。
「猫の災難」も、しっかりリベンジします。
これ、10分に収まるかな?(爆笑)。
ところでわが愛車は、今日、後輪を夏タイヤのホイールに交換(この時季に及んで、スタッドレスは買いたくないもんね)。
明後日から3月。
この土曜日のようなドカ雪に、福島が見舞われませんように!
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