国見大枝こどもまつり
一昨年・昨年に続き、落語を演りに伺いました。
根多帳
平三「転失気」
小笑 奇術
とんぼ「つる(阿津賀志山バージョン)」
小学生がメインのお客さま。“落語”はなかなか厳しいですけど、サラ口の平三くん、豊かな表情使いでしっかり客席を掴んでました。さすが!
一番受けてた小笑兄さん。今回は奇術一本に絞っていただいて、大正解だったと思います……いや、あくまでも「今回は」ですよ。
さてワタクシの出番。予想通り客数が半分くらいに……。それを哀れんでか、大人のスタッフの皆様方が集まってくださるのも、例年のパターン。でも今回、最前列に座った子たち、平三くんからワタクシまで、ずっと熱心に聴いていてくれていました。こちらも応えて「つる」熱演。
平三くんが恐らく「転失気」を持ってくると大方予想がついたけど、今までここで演ってない持ち根多で、しかも「小学生にもわかる」ものは、これしかない。“知ったかぶり”かぶりだけど、仕方ない。結果……まあまあ、オーライかな。
以前にも経験があるけれど「つる」を子供さんに演ると“後を引く”。終演後、みんな「ツ〜ッ、ル〜ッ!」と叫びながら走り回るのだ(笑)。今日の後引きの賑やかだったこと! 演った甲斐があるというものです。
また次回、招んでいただけるとうれしいなぁ。でも……次には「新ネタ」仕込まないとなぁ……。
ところで、本当は、昨年ここで「つる」を演るつもりでいたのだけど……、できなかったのです。
震災の影響で。
もとの噺だと、老人は“浜辺”に立っていて、その向こうから首長鳥が飛んでくる。
大津波の記憶も生々しく、ワタクシ自身、その3週間前に、南三陸・志津川の惨状を目のあたりにしたばかり。“つる”の“ツ”と“津波”の“ツ”が通じるし……。おまけに“彼方から放射能が飛んでくる”という連想も浮かび(トップニュースは連日、原発の状況だった)……。「大好きな“つる”だけど、これは封印しないとならないか……」と当時は思っておりました。
それを打ち破ってくれたのは、昨年5月4日に共演させていただいた、東北学院大落研の、かすみさん。ワタクシも模索していた「山バージョン」を、見事に演じて見せてくれたのです。目から鱗、大感激。かすみさんのお許しのもと「つる」の、ワタクシなりの「山バージョン」は再び“鉄板根多”に生まれ変わったのであります。
参考までに、ワタクシの「山バージョン・つる」は、こんなセリフになってます。
「昔、一人の老人が田んぼの畔(あぜ)で、ぼんやり景色を眺めていると、遥か北の空から雄の首長鳥が一羽、ツ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っと飛んできて、○○山(ここに、任意の山の名前を入れる)の松へ……」
これは、パブリックドメインにします(ってほどのものでもないけど……笑)。よろしかったら会場近くの山の名前を入れて、お使いくださいな。
しかし、今夜はまた、揺れるなぁ……。しかも、今ラジオをつけたら、今日(……ん、もう昨日か)、福島市の最高気温、31.8℃だったって! どうなってんの!?
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