ソーシャルディスタンス
「ご隠居さん、こんちわ」
「おや、八っつぁんじゃないか、まぁまぁお上がり」
「近頃、何でも横文字でいうから、よく解んねえじゃありませんか」
「そうだなあ。クラスターとかオーバーシュートとか、ロックダウンとか……」
「今度出てきた“ソーシャルディスタンス”ってな、ありゃ何です?」
「ああ、ウイルスがうつらないように“間を開けろ”ってことだよ」
「じゃ、開けないのは“間抜け野郎”ってことか」
「そういうことになるかな」
「いったい、どのくらい開けたらいいんで?」
「そうさな、英米じゃ、6フィートと云ってるようだな。向こうのフィートは、日本の“尺”と近い長さだ。だから、まぁ六尺ってとこだな」
「六尺ってえと?」
「畳の長い方だよ。ほら、“一間”なんて云うだろ」
「なるほど! さすがご隠居さんだ。これにてイッケン落着」
……お後がよろしいようで
※畳の長辺は地域や建物により異なりますが、だいたいのところ、ということで。
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