長距離バス!
またまた、この「時刻表・昭和39年9月号(復刻版)」から。
国鉄の時刻を眺めての脳内トリップ。飽きることがない。ここ2ヶ月程、自宅では紙の書物はコレしか手に取ってない……。
さて今回。こういうことを言っといて、国鉄の話は、しない。
後ろのほうに、私鉄やバスや船、そして飛行機の時刻がまとめてあるのだが、アタシが眼をひん剥いたのは、このページ。
東京から、福島、会津若松、山形、仙台へ向かうバスの時刻。
と、シレッと書いたけど、わかるかなぁ。
当時ニッポンには、高速道路がほとんどなかった! 名神高速の一部と、首都高速、阪神高速のわずかな部分ができてただけ。もちろん東北道は、ない。ひたすらひたすら一般道を走ってたのだ。
もっとも、道路状況が今とは全く違う。自家用車は、スバル360、マツダキャロル、トヨタコロナ、ブルーバード310てなところ。まだサニー、カローラ、ホンダN360はない。おまけに、クルマと「家」の値段がそれほど変わらなかった。地方の国道では渋滞など、ほとんどなかっただろう。
時刻を見ると、東京→福島が昼行で7時間40~50分、夜行で7時間弱。現在クルマで一般道を行けば、だいたいこの位かかる。バスの動力性能や、バイパス道路などなかったことを思えば、なかなかの健闘ぶりだと思う。
また、若松行き以外は全て福島を経由する。昼行夜行合わせて10往復。結構便利。
おもしろいのは、所要時間と運賃が、鈍行列車に乗ったときとほぼ同じということ。これは実は現代でも、高速バスとJR鈍行乗り継ぎの時間と運賃はごく近い。バスも鈍行も、すさまじく速くなってる……。
さらに。
山形便。福島~米沢~上山~山形、と走るのだが……。
この時点では東西「栗子トンネル」が、まだ開通してない!
旧「栗子隧道」経由だったろうとは思うのだが……ここは冬期通行止めだった。
真冬の時刻表を見てないので、何とも判断しかねるけど、もしかしたら七ヶ宿経由?(ただし、米沢を回るとなるとかなり遠回り……)
どちらにせよ、福島~米沢間に1時間50分から2時間かけている。
いまや、新栗子トンネルで1時間弱。福島と米沢は、隣町感覚である。
ま、江戸時代初期は、同じ上杉領だったんだけどね。
最近のコメント